発行者注: 本テキストは、墨字カタログ『今村遼佑(いまむらりょうすけ)×(かける)光島貴之(みつしまたかゆき)感覚をめぐるリサーチプロジェクト〈感覚の点P〉展 東京都渋谷公園通りギャラリー』の読み上げ用日本語データ版です。墨字カタログを底本として、視覚障害、読字障害、高齢などにより印刷物の使用が困難な方のために作成しました。 本データは、著作権法第37条に基づき、非営利目的で作成、提供されています。権利者に無断で転載、複製、配布することはできませんので、個人的利用の範囲内でご使用ください。 データ化にあたり、底本のレイアウトおよび表記をもとに以下の加工を施しています。 1. 図版、写真等の画像データは省略し、必要に応じて「写真(省略)」「図版(省略)」等の表記のみ残しています。 2. 原資料のページ番号(例:「106ページ」「108ページ」)は、引用箇所との対応のため可能な限り保持しています。 3. 二次元バーコード(QR)は省略し、URLを追記しています。 発行者注、おわり 以下、本文。 今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチプロジェクト 〈感覚の点P〉展 東京都渋谷公園通りギャラリー 2ページ ごあいさつ 東京都渋谷公園通りギャラリーは、このたび、美術作家 今村遼佑と全盲の美術作家 光島貴之による、作品展示と感覚をめぐるリサーチの記録を報告する展覧会を開催します。 世代も制作スタイルも異なる二人は、2022年頃より対話をはじめ、共通の体験を糸口に個々の美術作家としての感覚の違いに注目して、そこから生まれる新たな表現を探ってきました。東京都渋谷公園通りギャラリーでは、この活動をより多くの方と共有する試みのひとつとして、2024年5月にプレイベントを開催し、2023年に京都で開催された展覧会「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」(アトリエみつしまSawa-Tadori)の出展作品の展示や、二人がプレイベントに際して共同制作した作品《触覚のテーブル》を用いたワークショップを行いました。続く本展では、そこから新たに展開した作品―この会場に合わせた今村のインスタレーションや、東京都現代美術館や渋谷の道玄坂界隈で光島が撮影し今村が編集した映像―の展示とあわせて、10件を超えるリサーチの記録とともに、これまでの軌跡をご紹介します。3つの展示室に広がる今村の空間をつかった作品や、手でふれることのできる光島のレリーフ状の作品は、鑑賞者が直感的に楽しむことのできる展示です。さらに、会期中には、さまざまな分野で活躍する方をゲストに招いた参加型プログラムも多数行います。 わたしたちは、外的な刺激を受けて自身の内側の変化を感じること、すなわち「感覚」を通して、他者の感じている世界にふれることができます。出展作家をはじめ、表現者、研究者、アスリートといったさまざまなゲストやご来場の皆様とともに、異なる視点を持ち寄り、他者との感覚の違いにふれ、価値観の違いを共有する多様な世界の在り方から表現の可能性を探っていきたいと思います。そして、一人ひとり異なる感覚をテーマに、さまざまな人が対話したり、ひとり心の内を見つめたりすることで、身近な誰か、遠くの誰かについて、改めて考える機会となれば幸いです。 最後になりましたが、貴重な作品をご出品くださいました作家と、本展の実現のために貴重なご助言とご協力を賜りましたすべての皆様に、心からお礼申し上げます。 2025年2月 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー 4ページ 今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチプロジェクト〈感覚の点P〉展 会期:2025年2月15日(土曜日)から5月11日(日曜日) 会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 主催:東京都渋谷公園通りギャラリー(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館) 5ページ 目次 2ページ ごあいさつ 6ページ 〈感覚の点P〉高内洋子(アトリエみつしま) 10ページ 作家ステートメント今村遼佑 12ページ 作家ステートメント光島貴之 16ページ 展示風景 98ページ アクセシビリティ 100ページ プレイベント 104ページ 関連イベント 114ページ 点Pの軌跡門あすか 120ページ 見えないものを想像し続けるために 高内洋子(アトリエみつしま) 122ページ 作家略歴 126ページ 会場マップ 130ページ 作品リスト 137ページ リサーチ 6ページ 〈感覚の点P〉 「点P」とは、数学の問題に多く用いられる仮の記号です。面積を持たない点Pには位置だけがあり、線分上を一定の速度で動くなどします。本展覧会ではこの任意の点Pを、「ある人が持つ独自の感覚」になぞらえてみることにしました。というのも両者には、何らかの関数の一部を担っているという、ゆるやかな共通点があるように見えるからです。点Pに具体的な位置や動きが与えられると、何かの時間やどこかの面積が定まります。同様に、身体へある刺激が与えられると、人は特定の感覚を得るでしょう。このように「感覚」や「点P」には、そこへ具体的な内容が与えられることで別の何かを明らかにする、関数とのかかわりがありそうです。 今村遼佑と光島貴之は、ともに美術作家としてそれぞれの活動を続けてきました。2023年に京都で開催した展覧会「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」では、お互いが日常の中で気になる感覚の交換を重ねるリサーチと、それらを経て制作した作品を発表しています。 人にはそれぞれの関数があり、まったく同じ刺激を受けたとしても得られる感覚は少しずつ異なります。ここでの関数とはすなわち感受性のことであり、今村と光島の共有体験が異なる作品として結実するのは、二人が異なる感受性を持つためです。そこには晴眼者/視覚障害者という区分では計り知れない複雑さが潜んでいます。 本展覧会ではその複雑さを複雑なままに、このリサーチプロジェクトを、今村と光島からより多くの人へと広げてみたいと思います。他者の内部で生じる感覚のプロセスを見ることによって、誰かの感受性を推し量ること。次はそれ自体が刺激となって、今までぼんやりとしていた自分自身の関数がはっきりとし始めるかもしれません。 空間上では個々に位置するそれぞれの点Pが、互いに独自の動きをしながら時に近づき、また離れていきます。その先には、また別の感受性を持った未だ見ぬ点Qとの出会いが待っているかもしれません。今村と光島における感覚のプロセスや、会期中のワークショップなどを通して、来場者のみなさまがさまざまな他者のさまざまな感受性にふれる機会となれば幸いです。 高内洋子(アトリエみつしま) 8ページから9ページ 渋谷公園通りギャラリー風景写真(省略) 10ページ 作家ステートメント 今村遼佑 3年ほど前に光島さんと二人で展覧会をやろうという話になり、それなら単に一緒に作品を展示するだけではなく、感覚の交換をテーマに月に一度ぐらいの頻度で一緒に何かを行うことにしました。以降、頻度も力の入れ方もさまざまですが、お互いの気になる場所に出かけたり何かの企画を行ったりを、周りの人も巻き込みながら続けてきました。 この活動は、コラボレーションの作品を作ることを目指しているわけではないし、作品を作る技術の交換をするわけでもありません。例えていえば、畑を耕すことに似ていると思っています。お互い自分の畑を耕して、時々こんな肥料を使っているとかこんな作物を育てているとかそんな情報交換をして、時にはいっしょに実験をして、また帰って自分の畑を耕す。それぞれの場所で全然別の作品を作ればいい。それがなぜ僕と光島さんなのかは、たぶん、けっこう離れているのかと思っていたら、どこか奥の方のある場所ではあぜみちを挟んで隣り合っていたというぐらい畑が近かったからです。 この世界はどんなところなんだろうか、そんな不思議に子どものころから魅了されてきました。美術を学ぶようになってその自由度にふれて、ある場所の光景や音の環境、ふとした瞬間にふれる匂い、そのような世界から受け取る不確かな知覚を確かめたくて作品を作ってきました。光島さんは、ある部分においては僕にはない角度、深さでこの世界を捉えているのでしょう。それがどんなものか知りたい。それと同時に、お互いの作品の話をしていると全く同じような捉え方で世界を見ている場合も多いことを知りました。 昨年5月のプレイベントでは、ワークショップ用にさまざまな触感の素材がパッチワーク状になったテーブルを制作しました。参加者には、脈絡なく継ぎ接ぎになった質感をさわりながら個人の記憶を探り、それを話してもらう。それは同じテーブルに座る人の記憶を何かしら刺激することもあれば、しないこともあったと思います。 僕と光島さんの隣り合い方は、ひとつのケースに過ぎません。美術作家同士の美術を通したコミュニケーションが可能な隣り合いのあり方です。世の中にはさまざまな隣接のかたちがあるのでしょう。僕たちのケースが皆さんの想像力を刺激し、見えにくい場所で隣り合う人々との新たなコミュニケーションの種となることを望んでいます。 12ページ 作家ステートメント 光島貴之 2023年に京都で開催した企画展〈感覚の果て〉。そして、2024年5月には、今回のプレイベントを行い、《触覚のテーブル》を使ったワークショップも試みました。この触覚経験をもとにして、今回新たな展開を目指します。 出展作品としては、《手でみる野外彫刻》で1冊の本を読み解くような経験としての「触覚時間」を映像で体験していただき、《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》で作品を見て、さわっていただきます。 《さやかに色点字》は、ぼくが高校時代に親しんだ中原中也の詩編から印象に残る1行を選びだし、それを「色点字」とかたちとして作品にしました。例えば、「ふむじゃりのおとわさびしかった」という1行は、音についてのぼくの記憶を刺激します。「えんがわにひがあたってて」という1行からは、幼少期の明暗が見えていたときの視経験を呼び起こされ、縁側の木のぬくもりが触覚的に想起されます。 その他、中也の詩編を触読して感じとった「通りすぎた時間」や、「視経験として蘇ってくる記憶」、「存在の不安と喪失感」などを部分的に切りとり、ぼくの中から呼び起こされる感覚でかたちを作っています。 これらの作業を通してぼくの感覚はさらにさかのぼって、10歳ぐらいで完全に見えなくなっていく時期に獲得した「色点字」という共感覚を再現することになりました。ぼくだけが思い浮かべられる映像的記憶ですが、いま一度この記憶を再現することで、感覚の果てへとさかのぼっていきたいと思います。 さらに、自分の言葉を色点字に組み込んだ新作と、見えていたときの色をモチーフにした作品。彫刻をさわるときの身体をイメージした《速く歩いて記憶に残す》を出展します。 さてぼくは、畦道を歩くのはたぶん苦手で、草に白杖を絡ませてこけてしまうかもしれません。でも転がり込んだ畑が今村さんの耕していた畑だったらラッキーですね。 色点字と共感覚 ひとつの感覚の刺激によって、別の知覚が不随意的に起こる現象を共感覚という。音を聴くと色が見えるという「色聴」や、文字を見るとそこにないはずの色が見える「色字」が代表的である。 ぼくの場合、視力が徐々に失われていった10歳頃に点字の文字のかたちに対応して色を感じるようになった。例えば「あ」は裸電球の色とか、「い」はくすんだ青(ざらつきあり)などの色を思い浮かべている。ラインテープやカッティングシートで絵を描き始めた1997年頃、それらの色と五十音の関係を忘れないよう言葉にして書き残した。これを「色点字」と呼んでいる。 14ページから15ページ 会場写真(省略) 16ページ 展示風景 凡例 各図版キャプションは、130ページから136ページの作品リストに対応している。リストの掲載順と展示順は異なる。 作品情報は、作品番号、作家名、作品タイトル、制作年、素材、サイズ(縦×横×奥行、センチメートル)、映像の場合は尺、クレジットの順で記載した。情報は、作家より提供の資料に基づく。 クレジットは巻末に記載した。 17ページ 作品写真I/M-1(省略) 18ページ 展示室A 本展は、映像を除く大部分の作品、資料をさわって鑑賞することができる。光島の作品《さやかに色点字―中原中也の詩集より》は、本展に出展した37点のうち34点(1番から34番)を時計回りに設置した。作家が創作の源泉とした中原中也の詩は、作品毎に記した壁面の数字と、受付で配布したリスト[132ページ参照]の番号で照合できるように設えた。配置は、手でふれる際の流れを意識して、作品の間隔が意図的に狭くなっている。作品が高い位置にも展示されているのは、「さわれない場所にある作品もつくることで、みんなに想像してみて欲しい」という作家の意図による。《触覚のテーブル》は、光島が日頃行っている、さわり心地の異なる多様な素材の小さなカード「手ざわりのカード」[83ページ(上段右)参照]を用いたワークショップのアイディアを、本展プレイベントに際して、今村が複数人で囲めるテーブルサイズに再構築した作品だ。あわせて、プレイベントの際に行った ワークショップ[130ページ参照]の記録映像を流した。今村のインスタレーション作品《プリペアドトイピアノ》は、展示室Bのトイピアノからつながる仕掛けが設置された。仕掛けは、誰かがピアノにふれると作動する。展示室Aでは、ボンボン時計が鳴ったり、壁に取り付けられた小枝が動く際に小さな音を立てたり、天井から吊り下げられた電球が点滅したりしていた。展示室Aを出て展示室Bに向かう廊下には、今村の《詩に触れる》を展示した。点字ディスプレイ(入力した文字情報を点字で表示するデジタル機器)が、ピッという音を発 しながら8秒ごとに点字表示が切り替わる様子を記録した映像作品だ。 20ページから21ページ 展示室Aの会場風景写真(省略) 22ページから23ページ 作品写真I/M-1(省略) 24ページから27ページ 作品写真I/M-2(省略) 28ページから29ページ 作品写真M-1:1から3(省略) 30ページから31ページ 作品写真M-1:4から7(省略) 32ページから33ページ 作品写真M-1:8から13(省略) 34ページ 作品写真M-1:17(部分)(省略) 35ページ 作品写真M-1:14から17(省略) 36ページ 作品写真M-1:18から27(省略) 37ページ 作品写真M-1:18(部分)(省略) 38ページから39ページ 展示室Aの会場風景写真(省略) 40ページ 作品写真M-1:21(省略) 41ページ 作品写真(上)M-1:28(省略) 作品写真(下)M-1:25(部分)(省略) 42ページから43ページ 作品写真M-1:29–34(省略) 44から45ページ 展示室Aの会場風景写真(省略) 46ページ 作品写真(上下)I-2(省略) 47ページから49ページ 作品写真(上下)I-1(部分)(省略) 50ページ 展示室B 展示室Bには、リサーチ資料、《プリペアドトイピアノ》、《さやかに色点字》の一部と光島の新作5点を展示した。室内の入って左側、壁に沿って並ぶテーブルには、今村と光島を中心に行った感覚をめぐるリサーチの資料が並ぶ。《プリペアドトイピアノ》は、展示室の中央の小さな机に置かれた1台のトイピアノを、鑑賞者は椅子に座って弾くことができる設えとなっている。多くの鑑賞者は、誰かが鍵盤にふれている様子を見たり、自身でふれてみたりすることで、はじめて仕掛けに気付いていた。トイピアノからは、鍵盤の数と同じ32本の黒い線がのびる。黒い線は天井や床、壁を伝って、室内に転々と置かれた鍋やバケツ、スタンドライト、LEDなどさまざまな物につながるとともに、他の展示室にも続いている。室内右側の壁2面には、光島の作品を展示した。《プリペアドトイピアノ》を超えた先の壁を基点に、左から右へと並ぶ。左側の壁面には、展示室Aから続く《さやかに色点字》3点(35番から37番)を展示した。右側の壁面には光島の新作5点([54から55ページ参照]左から《思い出せない遠くの色》、《美術館で言葉の毒を取り換える》、《壊れかけた全体を取りもどす》、《色と触覚に翻弄されて》、《速く歩いて記憶に残す》)が並ぶ。《速く歩いて記憶に残す》は、光島が建物や屋外彫刻をさわりながら、その周囲を歩く様子や、時間をかけてさわりながら対象のイメージを頭の中に構築していく感覚が表現されている。この光島独自の感覚を映像で表した作品が、次の展示室Cで上映する一連の映像作品《手でみる野外彫刻》のシリーズだ。 51ページ 作品写真I-1(省略) 52ページから57ページ 展示室Bの会場風景写真(省略) 58から59ページ 作品写真M-1:35から37(省略) 60ページ 作品写真M-6(部分)(省略) 61ページ 作品写真M-6(省略) 62ページ 作品写真(上)M-3(部分)(省略) 作品写真(下)M-5(省略) 63ページ 作品写真(上)M-2(部分)(省略) 作品写真(下)M-4(部分)(省略) 64ページから65ページ 作品写真M-3、M-2(省略) 66ページから67ページ 作品写真M-4(省略) 68ページから69ページ 展示室Bの会場風景写真(省略) 70ページから79ページ 作品写真I-1(省略) 80ページから85ページ 作品写真リサーチ資料(写真) 86ページから87ページ 展示室Bの夜の会場風景写真(省略) 88ページ 展示室C 展示室Cには、映像作品《手でみる野外彫刻》のシリーズと《プリペアドトイピアノ》の一 部を展示した。《手でみる野外彫刻》のシリーズは、屋外彫刻をさわる光島の手を自身で 撮影した10分から15分ほどの作品が4点ある。横型の作品は、コンパクトデジタルカメラで、縦型の作品は、自身のスマートフォンで撮影している。映像の編集は、今村が行った。本展に向けて新しく制作された作品のひとつ《手でみる野外彫刻―アンソニーカロ《発見の塔》1991年》は、室内に入って右側の壁に大きく投影した。東京都現代美術館にある、内部に入ることのできる建物のような大型の屋外彫刻を、光島が昇り降りしながらさわる手の様子を撮影している。室内に入って左手の壁沿いには3台のモニターが並ぶ。そのうち、左の横型モニターに映るのは、《手でみる野外彫刻》。光島が初めて、この手法で制作した映像作品だ。続く2台の縦型モニターのうち、中央が京都の糺の森で自然の樹木にふれながら撮影した《手でみる野外彫刻―木にふれる》、右が渋谷の道玄坂にある屋外彫刻を撮影した《手でみる野外彫刻―渋谷道玄坂界隈》だ。いずれも本展に向けて新しく制作された。映像を上映するために照明を落とした室内では、電気スタンドが時折チカチカと点滅していた。この他、展示室BとCの間、部屋の採光を遮る壁の裏側に置かれたバケツ[47ページ参照]も、《プリペアドトイピアノ》からのびる仕掛けだ。多くの鑑賞者は、展示室Bに入る際にはこのバケツに目を留めない。しかし、展示室Bを出て展示室Cに入る際には思わず覗き込んでいた。 89ページ 作品写真M-8(省略) 90ページから91ページ 展示室Cの会情風景写真(省略) 92ページから93ページ 作品写真M-7、9、10(省略) 94ページ 図版M-7(部分)(省略) 95ページ 作品写真M-8、9、10(部分)(省略) 96ページ 作品写真I-1(部分)(省略) 97ページ 作品写真I-1(部分)(省略) 98ページ アクセスビリティ 本展では、誰もが利用しやすい情報提供と鑑賞環境の実現を目指して、出展作家の光島貴之、デザイナーの芝野健太、アクセシビリティコーディネーターの鹿島萌子とともに独自の方法を交えながら、アクセシビリティの充実を試みた。 1.触図、点字付きチラシ 2.触図付きハンドアウト 3.触図と墨字を併記した会場マップと音声案内 4.オンラインハンドアウト(https://inclusion-art.jp/handout-anypoint-p.html) 5.キャプション(一部)の点字併記 6.字幕、音声ガイド付き映像(ワークショップ記録映像) 7.音のある映像作品のピクトグラム表記(ハンドアウト、展示キャプション) 1から3の詳細 二次元バーコード(QR)画像(省略) 写真1.触図、点字付きチラシ(省略) 写真2.触図付きハンドアウト(省略) 99ページ 写真3.触図と墨字を併記した会場マップと音声案内(省略) 写真および二次元バーコード 画像4.オンラインハンドアウト(省略) 写真5.キャプション(一部)の点字併記(省略) 写真6.字幕、音声ガイド付き映像(ワークショップ記録映像)(省略) 写真7.音のある映像作品のピクトグラム表記(省略) 100ページ プレイベント 本展に先立ち、リサーチの一環としてプレイベントを開催した。その目的は、感覚という広いテーマに取り組む二人の活動を、一度見えるかたちにしてみることと、来場者と感覚の交換を試すことにあった。プレイベントでは、作品展示とワークショップを行った。ワークショップは、《触覚のテーブル》を囲み、参加者それぞれが感じたコーヒーの香りや味わいを、触覚と結びつけて話し合うことから始めた。《触覚のテーブル》の天板には32種類の異なる手ざわりのカードがはめ込まれている。ワークショップのためにL PACK.が選んだコーヒーは、独特の香りと味わいで、人の数だけ多様な受け止め方があった。参加者は、コーヒーをきっかけに《触覚のテーブル》を介して、他者との感覚の違いに触れ、価値観の違いを共有し、多様な世界の在り方と表現の可能性を探る時間を過ごした。本展では、《触覚のテーブル》の展示とともに、ワークショップの記録映像を流した。 会期:2024年5月19日(日曜日)から5月26日(日曜日)※5月20日(月曜日)休館 会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 交流スペース、展示室1、2 主催:東京都渋谷公園通りギャラリー(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館) 101ページから102ページ 写真プレイベント会場および作品(省略) 103ページ 《触覚のテーブル》ワークショップ 5月19日(日曜日)、26日(日曜日)午後2時から午後4時 ファシリテーター:今村遼佑、光島貴之 ゲストアーティスト:L PACK.(小田桐奨、中嶋哲矢) ゲスト(5月19日):伊藤亜紗(東京科学大学 教授)、白鳥建二(全盲の美術鑑賞者、写真家) ※振り返りトーク130ページ参照 二次元バーコード画像、記録写真(省略) 写真(左上)左から、今村遼佑、中嶋哲矢、小田桐奨、光島貴之(省略) 写真(右上)左から時計回りに、今村遼佑、中嶋哲矢、参加者、白鳥建二(省略) 写真(左下)左から、小田桐奨、光島貴之、伊藤亜紗(省略) 写真(右下)ワークショップの様子(省略) 鑑賞会「みると話(わ)」 5月20日(月曜日)午後2時から午後4時 ナビゲーター:白鳥建二(全盲の美術鑑賞者、写真家) 進行:亀井友美(アトリエみつしま) 写真 鑑賞会の様子(省略) 104ページ 関連イベント 写真(右下)ワークショップの様子(省略) 105ページ アーティストトーク 今村と光島が来場者とともに展示室をめぐりながら、本展のみどころや作品解説、二人が行ってきた感覚をめぐるリサーチについて語った。 日時:2025年2月15日(土曜日)午後3時から4時 会場:交流スペース、展示室1、2 出演:今村遼佑、光島貴之 手話通訳:井本麻衣子、山田泰伸 二次元バーコード画像 YouTube(省略) 写真 アーティストトークの様子(省略) 106ページから107ページ 《プリペアドトイピアノ》演奏会 今村の作品を、作曲家の野村誠が即興で演奏。野村が、ピアノと仕掛けの相関関係を活かし、空間全体をつかって演奏すると、来場者は、音に導かれるようにして展示室を見て歩くなど、新たな視点から作品を鑑賞した。演奏終了後には、野村、今村、光島によるアフタートークを行った。 日時:2025年2月16日(日曜日)午後3時から4時、午後6時から7時、演奏(30分)+アフタートーク(30分) 会場:展示室1 出演:野村誠 司会:今村遼佑、光島貴之 手話通訳:瀬戸口裕子、山崎薫 二次元バーコード画像 YouTube(省略) 野村誠(のむらまこと) 人や場所と交流して創作する作曲家。作品にプリペアドピアノのための《Ragamuffin Dance》(1990年)、《Sweet for Toy Piano》(2017年)、《一人芝居〈コントラバス〉のためのコントラバス四重奏曲》(2024年)など。熊本県在住。 《タッチザサウンドピクニック》体験 演奏会にあわせて、音を振動に変換するインタフェース《タッチザサウンドピクニック》(2017年)の体験と制作者によるイントロダクションレクチャーを行った。振動を手掛かりに、インタフェースから伝わる手の感覚での鑑賞を試みた。 日時:2025年2月16日(日曜日)午後2時から7時 イントロダクションレクチャー:午後2時から、午後5時から 会場:交流スペース、展示室1 出演:金箱淳一 手話通訳:瀬戸口裕子、山崎薫 金箱淳一(かねばこじゅんいち) 楽器インタフェース研究者、神戸芸術工科大学准教授。障がいの有無にかかわらず、共に音楽を楽しめる「共遊楽器」(作家による造語)を研究、開発している。作品「楽器を纏う」の開発経験を基に東京2020パラリンピック閉会式 演出協力を行う。 二次元バーコード画像 YouTube(省略) 写真(106ページ)演奏会の様子(省略) 写真(107ページ)《タッチザサウンドピクニック》体験の様子(省略) 108ページ 《触覚のテーブル》ワークショップ×トーク ワークショップでは、ゲストファシリテーターの加藤秀幸、光島、参加者が《触覚のテーブル》の天板にはめ込まれた異なる手ざわりのカードを手掛かりにして、多様な感じ方について話し合った。 その後、加藤と光島によるアフタートークを行った。 日時:2025年3月1日(土曜日)ワークショップ午後3時から3時45分、アフタートーク午後4時から4時30分 会場:交流スペース ファシリテーター:光島貴之 ゲストファシリテーター:加藤秀幸 手話通訳:岡島珠実、北澤奈美 加藤秀幸(かとうひでゆき) 東京都生まれ、東京都在住。先天性全盲。システムエンジニア、ミュージシャン(バンド「celcle」所属。ベースギター)。映画『インナーヴィジョン』(2013年)、『ナイトクルージング』(2019年)出演。好きなことは、料理、ものづくり、細かい作業。 『ナイトクルージング』上映会 日時:2025年 3月1日(土曜日)午後7時から9時40分(上映時間:144分) 会場:展示室2 サポート:「UDCast」による音声ガイド(字幕なし) 協力:インビジブル実行委員会 [作品情報] 監督:佐々木誠 プロデューサー:田中みゆき 出演:加藤秀幸、山寺宏一ほか 企画、製作、配給:一般社団法人being there、インビジブル実行委員会 写真 ワークショップ×トークの様子(省略) 画像 映画『ナイトクルージング』ポスター(省略) 109ページ バリアフリースポーツスルーネットピンポン体験会 障害の有無を問わず同一のルールでプレイするスポーツの体験会。小学生から70代まで幅広い年齢の参加者が、直径40mmのピンポン玉を、台とネットの隙間42mmで打ち合った。 日時:2025年3月20日(木曜日、祝日)午後2時から4時 会場:東京都多摩障害者スポーツセンター 講師:米澤浩一、米澤まさ美 進行:今村遼佑、高内洋子 手話通訳:中村美裕、村上諒 米澤浩一(よねざわこういち)第15回全国視覚障害者卓球大会優勝者。 米澤まさ美(よねざわまさみ)音球グレープス メンバー。 写真 ワークショップの様子(省略) 鑑賞会「みると話(わ)」 会話をしながらグループで鑑賞すると、いろいろな人の見方で作品をじっくり見ることができる。参加者は、ひとりで見るのとは違う視点で作品を見ることを楽しんだ。 日時:2025年3月23日(日曜日)午後2時から4時30分 会場:交流スペース、展示室1、2 ナビゲーター:白鳥建二 ナビゲーションパートナー:岩中可南子 白鳥建二(しらとりけんじ) 全盲の美術鑑賞者、写真家。生まれつき強度の弱視で、20代半ばで全盲になる。水戸芸術館現代美術センターをはじめ、全国の美術館で、会話を通して美術鑑賞する独自の活動をしている。映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』(2022年)出演。 岩中可南子(いわなかかなこ) アートマネージャー、「福祉をたずねるクリエイティブマガジン〈こここ〉」編集部メンバー。 写真 鑑賞会の様子(省略) 110ページ 共感覚のレクチャー×トーク 研究者、長田典子による「共感覚」のレクチャーの後、出展作家を交えたトークを行った。トークでは、点字に色がついて見える光島の共感覚や研究者の目線から本展への感想などをうかがった。 日時:2025年4月5日(土曜日)午後3時から4時30分 会場:オンライン配信(Zoomウェビナー) レクチャー:長田典子 トーク:今村遼佑、長田典子、光島貴之 手話通訳:岡島珠実、進藤洋子 字幕校正:鹿島萌子、鑑賞サポーター(村上諒、茂木伶奈) 長田典子(ながたのりこ) 関西学院大学工学部教授、感性価値創造インスティテュート所長。感性工学、メディア工学、共感覚などの研究を進める。自身も共感覚経験を持ち、共感覚を活用した音楽アプリやエステサービスの開発にも携わる。著書『感性情報処理』(共著、オーム社)他。 画像 Zoom画面(省略) 画像 光島貴之による点字の色のイメージ ひ:⽩っぽくくすんだ⻩⾊。やや光を帯びて。 せ:⽩っぽい肌⾊。光を失った。 う:「あ」より明るい⽩っぽい、⻩⾊がかった肌⾊。 あ:裸電球⾊。肌⾊。 か:「あ」より⾚い茶⾊。明るい。⾚に近い。 ら:薄い茶⾊。光りながら。「こ」よりも濃い。 や:⾚茶けた⾊。「か」よりも濁っている。光りながら。 る;「ら」の少し濃い⾊。 つ:薄い茶⾊。⾚っぽい。艶のある。「こ」より明るい。 こ:「く」に近い。「く」より明るい。 く:濃い肌⾊。⾚みがかった。 9:⾚に茶⾊を少し混ぜて輝く。 3:光った空⾊。 い:くすんだ⻘。ざらつきあり。 そ:深みのある⻘。「い」より光を帯びて⿊っぽい。 れ:⻘。「め」よりは明るい。 め:⻘。⻘そのもの。 2:⻘。濃い⻘。 ち:濃い⻘。⿊っぽい。「そ」より⿊っぽいが明るい。 に:濃い⻘。⿊っぽい。「い」「す」より濃いが鮮やか。 す:⻘。⿊っぽい。 ね:⻘。緑っぽい。「に」より⿊っぽい。 な:薄い草⾊。やや光を帯びて。「さ」より薄い。 さ;草⾊。「え」より明るいがくすんでいる。 ほ:草⾊。「さ」に近いが、それよりも光を帯びて濃い。ハッキリと。 え:濃い草⾊鮮やかではない。くすんだざらつき。 は:緑。「さ」よりも濃い。緑に近い。ややくすんで。 き:濃い緑、⿊っぽい。 ゆ:深緑。⿊みがかって。 み:光のある⽩。光沢あり。 り:⽩。鮮やかな⽩。光はなし。「て」よりも明るい。 8: ⽩。「り」と同じだが光をおびて。 1:⽩。やや光を帯びて。 て:⽩。やや光を帯びて。 7: ⽩。「て」に近い。ややくすんでいる。 数符:「ふ」と同じ。 =:「ふ」と同じ。 ふ:⽩。くすんでいる。少し濁っている。「の」より明るい。 わ:点字⽤紙の⽩。「て」よりも濁っている。 の:⽩。「て」よりも濃い厚みのある。少しくすんだ。「ぬ」よりも⽩に近い。 ぬ:⽩っぽい肌⾊。肌⾊より⽩に近い。「て」より濁っている。 ろ:⿊。光沢あり。 0:⿊。くすんだ⿊。 け:⿊。⻘みがかった。 ん:⿊。光なし。 111ページ 《触覚のテーブル》ワークショップ×哲学対話 多様な側面をもつ「感覚」をテーマに、哲学者、作家の永井玲衣と今村がファシリテーションを行った。参加者とともに、他者の感じ方を知り、自らの感じ方を深める時間を共有し、問いを深めた。 日時:2025年4月28日(月曜日)午後3時から5時 会場:交流スペース ファシリテーター:今村遼佑 ゲストファシリテーター:永井玲衣 手話通訳:瀬戸口裕子、山崎薫 永井玲衣(ながいれい) 人びとと考えあい、ききあう場を各地でひらいている。問いを深める哲学対話や、政治や社会について語り出してみる「おずおずダイアログ」などで活動。著書『水中の哲学者たち』(晶文社)他。詩と植物園と念入りな散歩が好き。 写真 ワークショップの様子(省略) 写真 永井玲衣(省略) 112ページ 鑑賞サポーターと手話べり鑑賞会 鑑賞サポーターと参加者が、手話べり(手話でおしゃべり)しながら作品を鑑賞。作品解説をきくのではなく、鑑賞サポーターとともにおしゃべりしながら鑑賞を深めていった。 日時:2025年5月4日(日曜日、祝日)、5月5日(月曜日、祝日)各日午後2時から3時30分 会場:交流スペース 手話べりて(進行):佐々木彩乃、村上 諒、茂木伶奈(5月4日)、大和田舞香、岡島珠実、藤倉千裕(5月5日) 企画協力:鹿島萌子、Sasa-Marie(ろう詩人、SignPoet(手話による「てことば」で詩を紡ぐ人)) 鑑賞サポーター ギャラリーで、ゆっくり、楽しく作品を鑑賞してもらえるように、必要に応じて、手話などのサポートを行うスタッフ。2023年12月より活動開始。 写真 手話べり鑑賞会の様子(省略) 114ページから116ページ 点Pの軌跡 門あすか(東京都渋谷公園通りギャラリー) 一人ひとり異なる感覚について知るには、自分がどう感じているのかを注視したり、他者がどう感じているのかに思いを巡らせたりする必要がある。しかし、感覚の多くは無意識のうちに湧き起こり、自分のことでさえも捉えがたい。「今村遼佑×光島貴之感覚をめぐるリサーチプロジェクト〈感覚の点P〉展」(注1)(以降、「本展」)では、作品が認知の装置となり、ごく自然に、わたしのあるいは誰かの感覚にふれる場が生まれていた。本稿では、展覧会の成り立ちとあわせ、その理由について考えてみたい。 プロジェクトの経緯 本展は、美術作家、今村遼佑と全盲の美術作家、光島貴之が2022年から取り組む「感覚の交換」をテーマにした活動を、資料と作品展示の他、会期前に行ったプレイベント(注2)と、会期中に行った多数の関連イベント(注3)を通して複層的に紹介した。本展の起点は、2023年に京都で開催されたアトリエ みつしまの企画展「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉展」(注4)(以降、「果て展」)にある。これに先立ち今村と光島は、意見交換を目的としたブログ「往復書簡」(注5)を2022年12月に開始している。「往復書簡」には、二人が対話や共通の体験を通して互いの感覚の違いに注目し、自身の感覚についての考えを深めていく様子が記録されている。二人の取り組みは、単に協働や共作をしたり、違いを相対化したりするものではなく、周囲のさまざまな人と関わり、まさに感覚を交換しながら進む。果て展は、その交流の複雑さをそのままに伝え、鑑賞者が二人の作品や大小さまざまなリサーチの資料を通して感覚の多様さに自ずと気づく場となっていた。本展開催の契機は、筆者が同展を見たことにある。本展は、この活動を引き継ぎ、展開することで、多様な感覚のあり方にふれる展覧会として、今村、光島、アトリエみつしま、東京都渋谷公園通りギャラリー(以降、「ギャラリー」)が共同で企画を担った。本企画は、二人の作家を中心としたリサーチ、作品制作、展覧会、関連イベントが一体となるプロジェクトとして進め、本展が、より多くの人に開かれた場となることを目指した。 本展の出展作品及び資料の内、今村の《詩に触れる》、《プリペアドトイピアノ》(注6)、光島の《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》、《手でみる野外彫刻》、リサーチ資料の一部は、果て展と重なっている。果て展が初出である光島の色点字(注7)のシリーズは、2024年のプレイベントにて《さやかに色点字》の追加作品8点(注8)を、本展にて中原中也の詩から離れた自身の言葉による新作5点(注9)を発表している。他に本展では、映像作品《手でみる野外彫刻》に続く新作3点(注10)を発表した。映像は、光島がスマートフォン等で撮影し、今村が編集をしている。 プレイベントは、本展開幕の9か月前に、約1週間の会期で開催し、このイベントに向けて二人が共同制作した作品《触覚のテーブル》を用いたワークショップを行った(注11)。本展では、作品とあわせてワークショップの記録映像を字幕、音声ガイド付きで展示し、来場者が追体験できるような設えとした。これに関連してワークショップの後日に行った伊藤亜紗氏との振り返りトークは、文字起こしをオンラインで読むことができる。(注12) 二人の「感覚」の捉え方 タイトルの〈感覚の点P〉は、一人ひとり異なる感覚を、数学の関数や図形の問題で用いられる「任意の点P」になぞらえている。(注13)一般的に感覚と言うと、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感などが思い浮かぶ。しかし、本展では、見える/見えないといった二元論に特化しないよう注意した。二人の間で探求されているのは、直接的な事象、身体的な刺激から呼び起こされる意識に限らず、複数の情報を連携させることで浮かび上がってくる事象、とくに記憶や経験と結びついた 「ある人が持つ独自の感覚」(注14)に重きが置かれている。色点字は、光島が幼少の頃に感じている 「共感覚」の記憶をもとにしている。一方で、「往復書簡」の中で光島が語る、校舎の窓から聞こえてくる運動場の音や、雨が降り出す前のにおいについて、「何か遠くまで見えているような気がして、窓から見える音の風景を覗いているような感じ」は、独自の経験でありながら多くの人が共感し得る感覚ではないかと思う。さらに、今村は日頃から、個人の感覚と社会の中にある感覚との関わりに関心をもって作品を制作しているという。例えば「場の空気を読む」のような場面が、個人と社会の感覚が交わる瞬間の一例だろうか。つまり、二人の関心は、表象やコノテーションといった視点にあり、感覚がもつホリスティックな性質の方に向いている。 「さわる」から 「ふれる」へ 本展は、3つの展示室から成り、作品の多くは、さわって鑑賞することができた。それは、単にさわれる作品展ということではなく、視覚に頼ることで見えていない感覚に注目してもらうことを意図している。今村のインスタレーション作品《プリペアドトイピアノ》は、鍵盤の数と同じ32個の仕掛けが3つの展示室に広がり、鑑賞者が鍵盤を押し下げると、ピアノの音色がするとともに、通電して仕掛けが作動する。しかし、仕掛けは3つの展示室に広がっているため、すべてを同時に見たり聞いたりすることはできない。空間全体に意識を広げて鑑賞することが必然づけられた作品だ。鑑賞者は、変化を探して空間に目を凝らし、どこかで微かにする音に耳を傾け、それでも目にすることや耳にすることができない変化があり、誰もが想像してみる他ないのだが、それ故に、見る聞くという感覚機能を超えて作者の意図が優しく鑑賞者の琴線にふれてくる。 光島のレリーフ状の作品は、木に釘や鋲を打ち込んだり、カッティングシートや色点字を貼り付けたりしてつくられた凹凸を、鑑賞者は手でなぞって、光島が感じ、そこに表したイメージを辿る。もちろん作品を視覚的に見ることもできるが、触覚からは、より多くのイメージを受け取ることができる。初めて光島の作品を見る人から、打ち付けられた無数の釘に畏怖を感じるとの声を聞くことがある。しかし、釘=怖いといった見方には先入観があるように思う。無数の釘も集まれば線や面になり、曲線や円など別のかたちをつくる。さわると感触はなめらかで、手を滑らせると心地よい音がする。触覚は光島の重要なモチーフだが視覚の代替ではないため、視覚と触覚の印象が違うことはむしろ多くのことを気づかせてくれる。そうして、釘に「さわる」から光島のイメージに「ふれる」に視点が変わる時、鑑賞者は、自身の感覚で唯一無二の体験をすることができる。光島の作品を指先や手のひらでなぞることは、光島の体験を読むことと言えるが、そこには鑑賞者自らの体験も投影されている。そのため鑑賞は、一人ひとり違う味わいになり、もっと言えば、鑑賞者のその日の気分で印象も違うものになる。これは、光島の作品が伝えるのは光島の体験だけではなく、触覚をきっかけに立ち現れてくる鑑賞者の体験だからに他ならない。 おわりに 本展では、何かひとつの答えを目指すのではないかたちで、一人ひとり異なる感覚の違いをそのままに、いわば点は点のままに、さまざまな作品とリサーチの事例を紹介した。その結果、鑑賞者それぞれの多様で複雑な点の軌跡が浮かび上がったように思う。3つの展示室のうち、最初の展示室Aを抜けて展示室Bに入り、今村のトイピアノにふれて、今いる空間と先ほど通り過ぎてきた空間とのつながりに気付くと、鑑賞者からは自ずと「あ!そういうことか!」という声がこぼれていた。他者の理解は、複雑だ。自分のことでさえも難しい。だからこそ、見えないものを見ること、つまり想像してみることが大切だ。本展では、答えのない展示室の中で作品にふれながら、鑑賞者は、どんな作品なのかだけではなく、今どのように感じているのか自身の心のうちにもふれることができたのではないだろうか。このように、多様さをありのままに受け入れることは、わたしたちギャラリーがテーマとする共生や包摂性といった社会ビジョンにも通じている。本展では、さまざまな人が一緒に展覧会を楽しむことができるよう、アクセシビリティにも力を入れた。詳しくは、98ページを参照して欲しい。以上のように、プロジェクトとしてさまざまなアプローチを試みることで、光島が「触覚時間」と呼ぶ、対象にふれて読み取ったイメージを頭の中で構築する時間のように、鑑賞者の多様な〈感覚の点P〉が軌跡を描き現れる複雑なかたちをゆっくりと味わうことができる場が、ここに開かれた。 注始まり 1.会期:2025年2月15日から5月11日、会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 2.会期:2024年5月19日から26日、会場:東京都渋谷公園通りギャラリー。100ページ「プレイベント」 3.104ページ「関連イベント」 4.会期:2023年2月18日から3月22日、会場:アトリエみつしま Sawa-Tadori 5.137ページ「感覚の果て─あるいは、その始まりに向けて」 6.《プリペアドトイピアノ》は、制作年で区別する。果て展=2023年(初展示)、本展=2025年(ギャラリーの空間に合わせて再構築した展示) 7.12ページ、光島貴之「色点字と共感覚」 8.《さやかに色点字―中原中也の詩集より》(2023-2024年)は、2025年時点で計57点あり、本展には、そのうちの37点が出品された。 9.132から136ページ「作品リスト」M-2からM-6 10.132から136ページ「作品リスト」M-8からM-10 11.100ページ「プレイベント」 12.130ページ「『《触覚のテーブル》ワークショップ』振り返りトーク」 13.タイトル発案者:高内洋子 14.6ページ、高内洋子「〈感覚の点P〉」 注終わり 120ページ 見えないものを想像し続けるために 高内洋子(アトリエみつしま) たとえば同じ食べ物についての好き嫌いがあるように、同じ物質に触れていても、「心地よい」または「気持ち悪い」といった異なる感覚的評価がなされる場合があります。ここで鍵となるのは、インプットされた内容がどのような判断としてアウトプットされるのかを決める感受性の違いです。それは、本人を取り巻く環境や経験をはじめとしたあらゆる条件が複雑に絡み合うことで形成されるアルゴリズムのようなものです。 本展では、今村遼佑と光島貴之という二人の感受性のかたちをありのままに提示することを試みました。ですが、鑑賞者がそれらを複雑なまま受け止めることはそう容易くありません。〈感覚の点P〉という展覧会タイトルも抽象的であるがゆえに射程が広く、それをヒントに特定のまとまりへと集約していくことは難しいからです。 しかし、〈感覚の点P〉展の狙いはそこにありました。あらかじめ用意された着地点に向かうのではなく、急いで結論を求めず、時間をかけてこの感受性の複雑さと向き合ってみて欲しい。自分自身の感受性を通してアウトプットされるものをじっくり見つめて欲しい。そして誰かのアウトプットの源流を遡ることで、その人の感受性のかたちを想像してみて欲しいと考えたのです。 わからないものに対して私たちが時に手近でわかりやすいカテゴリーを適用したくなるのは、不安や不確実性という心理的な空白をできるだけ早く埋めてしまいたいと思うからなのかもしれません。わからないことを簡単に理解してしまおうとせず、答えのない曖昧な状況にとどまり熟考することは、見えないところにある光を思い、届かない場所の手ざわりを想像することと似ています。わからないものと積極的に向き合い、さまざまな可能性を考え続けていくこと。〈感覚の点P〉展が、見えないものを想像し続けるための小さな導きの点となれば心より嬉しく思います。 (たかうちようこ)関西学院大学大学院文学研究科博士課程後期課程単位取得退学。博士(哲学)。重症心身障害児施設、ホームヘルパーなど障害のある人と関わる業務に携わりながら、2012年より全盲の美術家光島貴之の専属アシスタントとして作品制作のサポートを行う。2020年よりアトリエみつしまマネージャーを兼任。展覧会などの企画を担う。 122ページ 作家略歴 今村遼佑 1982年 京都府生まれ 2007年 京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了 現在 京都府を拠点に活動 インスタレーション、映像、絵画、テキストなど多様な手法で、生活の中のささやかな出来事を取り上げ、見る人の記憶や感覚に働きかける表現を行っている。2018年より携わるプロジェクト「アートと障害のアーカイブ京都」(きょうと障害者文化芸術推進機構)を通して光島と出会う。 主な個展 2021年「ねじれの位置と、木漏れ日」See Saw gallery + hibit(愛知)、「永くて遠い、瞬きする間」SAI GALLERY(大阪) 2020年「いくつかのこと」FINCH ARTS(京都) 2018年「そこで、そこでない場所を」eN arts(京都) サイト&アート01今村遼佑「雪は積もるか、消えるか」アートラボあいち(愛知) 2017年「くちなしとジャスミンのあいだに」アートスペース虹(京都) 2016年「降り落ちるものを」アートスペース虹(京都) 2014年「冬の日」MA2ギャラリー(東京) 2011年「ひるのまをながめる」資生堂ギャラリー(東京) 主なグループ展 2023年 休日のプラットフォーム「休養と回復」BankART KAIKO(神奈川)、「アトリエみつしま企画展今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都)、「セイアンアーツアテンション16 Error of Reality」成安造形大学(滋賀)、「味/処 神奈川県民ホールギャラリー2023年度企画展」神奈川県民ホールギャラリー(神奈川) 2022年「エンカウンター ふたつの個性」basement #01 「五却のすりきれ」 京都文化博物館(京都) 2021年「それはまなざしか」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都) 2019年「セレブレーション-日本ポーランド現代美術展」京都芸術センター(京都)、ポズナン、シュチェチン(ポーランド)、「Exploring–共通するものからみつける芸術のかけら」大阪府立江之子島文化芸術創造センター/enoco(大阪) 2018年「Visions of Exchange Mercedes-Benz Art Scope Award 2009–2017」Daimler Contemporary Berlin(ドイツ)、「Tatsuno Art Project」Manggha Museum(ポーランド) 2016年「オープンシアター『KAAT突然ミュージアム2016』」 神奈川芸術劇場 KAAT(神奈川) 2014年「アートスコープ 2012–2014―旅の後もしくは痕」原美術館(東京) 2011年「ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR-世界はどこまで知ることができるか?-」横浜美術館(神奈川) 主な受賞 2020年 令和元年 京都市芸術新人賞 2012年 「六甲ミーツアーツ公募大賞」受賞 2011年 「第5回 Shiseido art egg 賞」受賞 助成 2016年から2017年 ポーラ美術振興財団在外研修助成(ワルシャワに滞在) 2011年「ボイジャー2号+AITスカラシッププログラム」 アーティストインレジデンス 2015年 Camden Arts Centre( イギリス) 2013年「アートスコープ2012–2014」(ドイツ) コレクション 兵庫県立美術館 124ページ 作家略歴 光島貴之 1954年 京都府生まれ 1976年 京都府立盲学校理療科卒業、大谷大学文学部哲学科入学 現在 京都府を拠点に活動 10歳の頃に失明。1982年に鍼灸院を開業。1992年に粘土造形をはじめる。以降、鍼灸を生業としながら、独自の方法で自身の身体感覚を投影した新たな表現手法を探求している。1995年、テープやカッティングシートを用いた「さわる絵画」制作開始。2012年、異素材を組み合わせた「触覚コラージュ」(多様な手ざわりを組み合わせた素材にふれることで、光島の感じた世界をたどる平面作品)発表(1)。2019年、木製パネルに釘を打ち並べた「釘シリーズ」制作開始、「まち歩き」作品発表(2)。2020年、バリアへの新しいアプローチを実践する拠点「アトリエみつしま」開業。 主な個展 2023年 アートラボ2023 第Ⅱ期「光島貴之展 かたちと手ざわりで行ったり来たり」長野県立美術館(長野) 2022年「光島貴之滞在制作 展示 GOING OVER -まちの肌理にふれる-」東京都渋谷公園通りギャラリー(東京) 2021年 アートラボ 2021 第Ⅰ期「光島貴之展―でこぼこながの」長野県立美術館(長野) 2019年 光島貴之個展「扉を開く」ギャラリイK(東京) 2014年「光島貴之展―さわるために存在するもの」GALLERYはねうさぎ(京都) 2010年 光島貴之「音と触覚で生活世界をなぞる」せんだいメディアテーク(宮城) 主なグループ展 2024年 MOTコレクション「歩く、赴く、移動する 1923→2020 Eye to Eye ―見ること」東京都現代美術館 アトリエみつしま企画展「まなざしのモメント」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都) 2023年 アトリエみつしま企画展「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都) アトリエみつしま企画展「まなざしの傍ら」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都) 2022年「かたち かんじる モザイク」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都)、「特別展 みる冒険 ゆらぐ感覚」愛媛県美術館(愛媛) アトリエみつしま企画展「まなざす身体」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都) 2021年 アトリエみつしま企画展「それはまなざしか」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都) 2020年「光島貴之―sideA」「光島貴之 ― sideB」アトリエみつしま Sawa-Tadori(京都) 2019年「MOTサテライト2019 ひろがる地図」東京都現代美術館(東京)(2) 2019年度コレクション展III 特別展示「もうひとつの日常」兵庫県立美術館(兵庫) 2018年「触れる美術展2018 手から始めよう 西村陽平×光島貴之」ギャラリープラザ長野(長野) 2012年「光島貴之展―触っておもしろいものは見たらおもしろくない、かもしれない―」Gallery K(東京)(1) 2003年「『KALEIDOSCOPE ―6人の個性と表現―』展」世田谷美術館(東京) 1998年「アート ナウ ’98 ほとばしる表現力『アウトサイダー アート』の断面」兵庫県立近代美術館(兵庫) 主な受賞 1998年「’98アートパラリンピック長野」立体部門大賞、平面部門銀賞 コレクション 兵庫県立美術館 東京都現代美術館 長野県立美術館 愛媛県美術館 126ページ 会場マップ 画像 凡例(省略) 画像 二次元バーコード 音声ガイド1 (省略) 127ページ 画像 施設案内(省略) 128ページ 画像 展示室A(交流スペース)(省略) 129ページ 画像 展示室C(展示室2)(省略) 画像 展示室B(展示室1)(省略) 画像 二次元バーコード 音声ガイド2(省略) 130ページから136ページ 作品リスト 凡例 作品情報は、作品番号、作家名、作品タイトル、制作年、素材、サイズ(縦×横×奥行、cm)、映像の場合は尺、クレジットの順で記載した。情報は、作家より提供の資料に基づく。 I/M-1 今村遼佑、光島貴之《触覚のテーブル》 2024年/ミクストメディア/74×144×74cm 作家蔵 I/M-2 ワークショップ記録映像 2024年/映像/20分30秒 出演:[ファシリテーター]今村遼佑、光島貴之[ゲストアーティスト]L PACK.(小田桐奨、中嶋哲矢)[ゲスト]伊藤亜紗、白鳥建二/編集:阪中隆文、小山友也、撮影:阪中隆文、小山友也、鐘ヶ江歓一/制作:東京都渋谷公園通りギャラリー 「《触覚のテーブル》ワークショップ」振り返りトーク文字起こし(抜粋) 話し手:伊藤亜紗(東京科学大学教授)、今村遼佑(出展作家)、亀井友美(光島貴之制作アシスタント)、高内洋子(アトリエみつしまマネージャー、光島貴之制作アシスタント)、光島貴之(出展作家)、門あすか(東京都渋谷公園通りギャラリー) ※50音順、敬称略 収録日:5月27日収録 I-1 今村遼佑《プリペアドトイピアノ》 2025年/トイピアノ、バケツ、ボウル、鍋、コップ、時計、スタンドライト、スポットライト、モーター、ソレノイド、LED、石、枝、電子回路、銅線、その他/サイズ可変 作家蔵 作家のことば もう何年も前から、プリペアドピアノという楽器、技法、というか概念に魅力を感じている。プリペアドピアノとは、ピアノの弦にゴムや金属などの異物を乗せたり挟んだりしてノイズを加えたり、音質を変化させたものをいう。ある旋律があってそれを奏でようとする時に、与えられたノイズによって多種多様な音が現れ、無限に変化する可能性を持つ。実は、世の中の全て、これと同じようなことなんじゃないだろうかと思っている。人生も。こう生きたいという意志があったとして、環境やさまざまな付随する要素がノイズとなってくっついてくる。だから面白いし、難しいし、その中で喜怒哀楽の感情が揺さぶられたりする。プリペアドピアノのそのノイズのあり方をもっと拡張したいと思っていた。 それは光島さんとのプロジェクトとは関係なく以前より考えていたことだったのだけど、光島さんと話していて歩く時の白杖の使い方や横断歩道の音響装置の話などから、空間の認識の仕方でこの作品と結びついた。どこか遠くで音がしたり、光や何かが動くのが見えるとそれによってその場所が認知される。展示室に置かれたトイピアノを鳴らすとき、ピアノの音とともに建物の中で何かが起こる。それによって空間の広さを感じられることもあれば、それはピアノのある場所からは見えない聞こえない場所での出来事で、ただ想像することを必要とされたりもする。 出典 「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉展」パンフレット 今村遼佑《詩に触れる》 2023年/映像/3分26秒 作家蔵 作家のことば 「でも、詩だけは点字で読みたいんですよね。」と光島さんは言う。最近は自動読み上げや朗読のサービスもあるので、だんだんと点字の需要は減っているらしい。墨字を点訳する必要がなく、紙に打ち出すコストもかからないので利便性は高いのだろう。だけど、小説はそれでいいけど詩は点字で読みたいというのは、考えてもみなかった。ただ、言われてみると確かに分かるような気がした。 僕は、音読が苦手で黙読でないと文章の意味がしっかり頭に入ってこない。それと似ているのだろうか。詩という言葉と言葉の間にあるものも読まなければいけない表現には、機械や他者の音声を介して聞くのではだめなのだろう。文字を直に指先で触れながら読む時、どんな感覚で文章を味わっているのだろうか。指で文字を読めない僕には可能な限り想像するしかない。 今回の映像では、僕が詩を好きになるきっかけにもなったある一編の詩を点字ディスプレイにいれ、自動再生させた。中学生の時に国語の教科書で読んだとばかり思っていたのだけれど、今回、教科書の掲載を調べるとどうやら高校の時だったようだ。 出典 「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉展」パンフレット M-1 光島貴之 《さやかに色点字―中原中也の詩集より》 2023-2024年/釘、アクリル絵具、ボンド、木片、その他ミクストメディア/サイズ可変 作家蔵 協力:株式会社高雄木材工業所/制作協力:アトリエみつしま リスト項目:No. 詩(部分)、制作年、素材、縦×横×奥行(cm) 1.あおい そらわ うごかない 2024年、釘、鋲、カッティングシート、アクリル絵具、ボンド、木片、16×37.5×5 2.さて この ろじを ぬけさえ したらば 2024年、釘、金具、アクリル絵具、ボンド、木片、14×26×12.5 3.さらさらと さらさらと ながれて いるので ありました 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、8×33×4.6 4.ねむるがような かなしみに 2024年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、14.5×39×4.6 5.じかんを じゅくどく 2024年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、11.8×23.6×5 6.さむい さむい ひ なりき 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、12×24.5×7 7.うしないし さまざまの ゆめ 2023年、鋲、アクリル絵具、ボンド、木片、12×24×2.8 8.なつの まひるの あつい とき 2023年、鋲、アクリル絵具、ボンド、木片、12.3×17.3×3 9.けっして いそいでわ ならない 2023年、釘、鋲、アクリル絵具、ボンド、木片、17.7×17×7.3 10.ああ!そのよーな ときも ありき 2023年、釘、木ねじ、金属プレート、アクリル絵具、ボンド、木片、11.5×29.6×4.5 11.いくじだいかが ありまして 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、8.7×40.5×6.3 12.きょーの ひの たましいに あう 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、16.8×24.6×6.5 13.わたしわ その ひ じんせいに いすを なくした 2023年、釘、歯車、アクリル絵具、ボンド、木片、19.8×11.5×6 14.あさの ひわ こぼれて ありぬ 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、20×22×6 15.こいしばかりの かわらが あって 2023年、鋲、ナット、アクリル絵具、ボンド、木片、16.5×16.5×1.8 16.えんがわに ひが あたってて 2023年、鋲、アクリル絵具、ボンド、木片、8.7×18.5×2.8 17.いすわ ひとつも ないのです 2024年、鋲、アクリル絵具、ボンド、木片、14×14×15 18.たしかに あすこまで いけるに ちがい ない 2023年、釘、歯車、アクリル絵具、ボンド、木片、49×45×10.5 19.そらわ あおく すべての ものわ かがやかしかった 2023年、釘、コード留め、アクリル絵具、ボンド、木片、29.5×28.5×4 20.ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん 2023年、釘、まち針、アクリル絵具、ボンド、木片、26×25×5.6 21.せつなき ことの かぎりなり 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、15.3×18.5×6.3 22.つきの ひかりの ぬめらんと する ままに 2023年、マップピン、アクリル絵具、ボンド、木片、11.3×11.3×2.5 23.せかいわ まだ みな ねむっていた 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、20×20×2.2 24.はるの ゆーぐれわ おだやかです 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、17.3×17.3×5.3 25.ちへいの はてに じょーきが たって 2023年、釘、まち針、マップピン、アクリル絵具、ボンド、木片、16×20.5×6.5 26.さやかに かぜも ふいて いる 2023年、釘、まち針、アクリル絵具、ボンド、木片、7.2×24×6.5 27.てにて なす なにごとも なし 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、12.8×15×12 28.ちょーもんきょーに みずわ ながれて ありにけり 2023年、鋲、ラインテープ、アクリル絵具、ボンド、木片、8.4×44.7×2.5 29.ぼくわ もー ばっはにも もつあるとにも あきはてた 2024年、釘、マップピン、アクリル絵具、ボンド、木片、19×32.5×4 30.おとを たてると わたしの こころが ゆれる 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、34.5×23.5×6.7 31.きらびやかでも ないけれど 2023年、釘、マップピン、アクリル絵具、ボンド、木片、31×12×6.6 32.ふむ じゃりの おとわ さびしかった 2023年、陶片、アクリル絵具、ボンド、木片、12×17×4.3 33.かすかな おとを たてても いるのでした 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、8.6×4.5×4.3 34.かわらが 1まい はがれました 2023年、金属プレート、木ねじ、アクリル絵具、ボンド、木片、7.4×20.7×4.4 35.みちわ そらえと あいさつ する 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、14×21×13.5 36.よごれっちまった かなしみに 2023年、釘、アクリル絵具、ボンド、木片、17.3×12.2×6.4 37.わたしの うえに ふる ゆきわ 2024年、釘、まち針、アクリル絵具、ボンド、木片、12×87.8×8 点字表記ルールに則って、作家の表記に倣い縦書きの詩を、横書き、分かち書きに変えて記す等、原文と異なる部分があります。(出典:1、4から5、7から8、11から14、17、19から22、24から27、29、30から32、34、36から37『山羊の歌』より、2から3、6、9から10、15から16、18、23、28、33、35『在りし日の歌』より) M-2 光島貴之《色と触覚に翻弄されて》 2024年/釘、鋲、ゴム板、カッティングシート、OSB合板/15.5×182×6 作家蔵 制作協力:アトリエみつしま M-3 光島貴之《壊れかけた全体を取りもどす》 2024年/釘、鋲、かすがい、アクリル絵具、ボンド、ベニヤチップ、OSB合板/16×160×6 作家蔵 制作協力:アトリエみつしま M-4 光島貴之《速く歩いて記憶に残す》 2024年/釘、アクリル絵具、ボンド、ベニヤチップ、パイン集成材/45×60×8 作家蔵 制作協力:アトリエみつしま M-5 光島貴之《美術館で言葉の毒を取り換える》2024年/コード留め、画鋲、マップピン、カッティングシート、木片/95×25.5×10 作家蔵 協力:竹中大工道具館/制作協力:アトリエみつしま M-6 光島貴之《思い出せない遠くの色》 2024年/釘、アクリル絵具、ボンド、ベニヤチップ、カッティングシート、木片/34.5×12×13 作家蔵 協力:竹中大工道具館/制作協力:アトリエみつしま M-7 光島貴之《手でみる野外彫刻》 2023年/映像/15分35秒 作家蔵 撮影、制作:光島貴之/編集:今村遼佑 企画:アトリエみつしま M-8 光島貴之《手でみる野外彫刻―アンソニー カロ《発見の塔》1991年》 2025年/映像/12分22秒作家蔵 撮影、制作:光島貴之/編集:今村遼佑 企画:アトリエみつしま 協力:アンソニー カロ センター、東京都現代美術館 特別協力:東京都渋谷公園通りギャラリー「今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチプロジェクト〈感覚の点P〉展」 M-9 光島貴之《手でみる野外彫刻―木にふれる》 2025年/映像/10分24秒作家蔵 撮影、制作:光島貴之/編集:今村遼佑 企画:アトリエみつしま 特別協力:東京都渋谷公園通りギャラリー「今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチプロジェクト〈感覚の点P〉展」 M-10 光島貴之《手でみる野外彫刻 ― 渋谷道玄坂界隈》 2025年/映像/10分21秒作家蔵 撮影、制作:光島貴之/編集:今村遼佑 企画:アトリエみつしま 特別協力:東京都渋谷公園通りギャラリー「今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチプロジェクト〈感覚の点P〉展」 作家のことば 「掘ってひろげてその先はまだみえない」 わからないものを楽しむ 70歳を迎えるあたりから、知恵の輪的なものに対する根気がなくなってきたように思う。解き明かすことができずに中途半端で投げだしてしまうことながら、ここらで終わりにしようという飛びこえを味わえる鑑賞となっているのです。 しかし今回の展覧会に出品した新作《手でみる野外彫刻―アンソニー カロ《発見の塔》1991年》と《手でみる野外彫刻 ― 木にふれる》においては、わからないものをわからないまま楽しみたいというぼく自身の興味の持ち方が反映された作品になっていると思います。登っても登っても全体が把握できないカロのオブジェでは、作っても作ってもその終わりがみえてこない時のあせりを感じながら、ここらで終わりにしようという飛びこえを味わえる鑑賞となっているのです。 さわり方の発見 糺の森で木を撮影した作品では、木の形の意外性と手ざわりの予測不可能さに対してさわり方を発見する映像となりました。本来、全盲の光島がオブジェや木をどのように認識していくのかの疑問に答えるような制作意図があったはずなのですが、自撮りを重ねる内に鑑賞しているというより、かたちを作っているというような気持になれたことが、鑑賞体験の新たな方向性へのヒントになって行きました。これが、たぶん見える人がよく言っている絵の中に入って行くというような体験と近いのかもしれません。 さわり方をかたちにする このような大きな彫刻をさわるぼく自身のさわり方を作品にしたいという気持から作ったのが《速く歩いて記憶に残す》です。大きな彫刻をさわっているとだんだん早く歩いてかたちの全体を頭の中に読み込もうとしています。手の動きも速くなっていきます。 いずれも中也の詩編から一歩進み出て、感覚を掘りさげるところから、ひろげる方に方向をチェンジした作品になったと思っています。 掘って、ひろげて次はどこへ行こうとしているのか自分でもわからない薄暗がりの向こうに飛びだしたいと思っているのですが。 137ページ リサーチ ここで展示する一連の資料は、今村と光島によるリサーチ活動の記録です。リサーチは、2023年に京都で開催した展覧会 「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」(アトリエみつしま Sawa-Tadori)に向けて始まり、その後も継続されています。 この活動は、お互いの作品に直接反映することを必ずしも目的とはせず、些細なことをふくめ、お互いの日常での感覚や制作における興味の違いを確かめ、共有することを目的としています。そのため、活動の規模もさまざまで、ただどこかにふらっと出かけるような気軽なものもあれば、周りの人たちに関わってもらいながら進めた計画的なものまで多岐にわたります。 その一環として、ウェブ上での往復書簡 「感覚の果て─あるいは、その始まりに向けて」も行っています。体験だけでは交換しきれないものを、言葉や対話の力によって補おうと試みています。すべてのリサーチについて言及しているわけではありませんが、振り返りながら書かれているものもあります。あわせてお読みいただければ幸いです。(今村) 往復書簡「感覚の果て─あるいは、その始まりに向けて」https://imamuraryosuke.info/kankakunohate/ 画像 二次元バーコード(省略) 参加者 今村遼佑、光島貴之(出展作家)、亀井友美、高内洋子(アトリエみつしま)他 138ページから129ページ 石庭をみにいく 実施日:2022年10月24日 参加者:光島、今村、高内 場所:大徳寺 龍源院、瑞峯院 インスタレーションの感覚についてもっと知りたいと言っていたら、アトリエみつしまのすぐそばにある大徳寺の庭を一緒にみに行こう、と今村さんが提案してくれた。 今村さんが空間をつくるイメージの一つに石庭があるそうだ。一緒にみに行くことで、音と対話からどれくらい庭がわかるのだろうか。(光島) 近所を歩く 実施日:2022年11月14日 参加者:光島、今村、亀井 場所:アトリエみつしま Sawa-Tadori周辺 光島さんに自宅とアトリエの間の普段よく歩くエリアを案内してもらった。自分もアイマスクをして光島さんの腕を持たせてもらって歩く。音が変化する場所、わずかに傾斜する道などおもしろいポイントを教えてもらう。(今村) 「視覚に障害のある人ミーツマテリアル」でのワークショップ 実施日:2022年12月4日 場所:アトリエみつしま Sawa-Tadori アトリエみつしまが近年、継続して行っている視覚に障害のある人が見える人のサポートをうけつつ作品を制作するワークショップ「視覚に障害のある人ミーツマテリアル」の初回に、今村がゲスト講師として音をテーマにワークショップを行った。グループごとに記憶や生活の中の音について話し合い、1分間程度の音による場を作って発表した。(今村) グループ1「海辺で犬が走り回っている様子」 上杉晶、晶さんヘルパー、工藤瑠乃、森山未樹 グループ2「すずのおまつり」 上杉佳也、佳也さんヘルパー、高野いくの、孫律存 グループ3「不思議な車」 芝山洲斗、芝山和美、石橋まりも、上辻美星 グループ4「屋根裏のパーティー」 光島貴之、山崎由樹、津守紗良、久世うた グループ5「朝の息づかい」 小林由紀、樋口美玖、武澤里映、宮崎あかね、森家 京都ライトハウスに見学にいく 実施日:2022年12月19日 参加者:光島、今村、高内 場所:京都ライトハウス 京都ライトハウスを訪ね、点字の印刷所や出版物、図書館などを案内してもらった。(今村) 手でみる彫刻コンペティション(2023) 実施日:2023年1月8日 場所:アトリエみつしま Sawa-Tadori 目では見ずに手でさわって審査する立体作品のコンペを行った。見える人も見えない人も審査員となり、審査後は全員でディスカッションを行った。今村と高野いくのによる企画。詳しくは、「手でみる彫刻コンペティション(2025)」を参照。(今村) カフェへいく 実施日:2024年1月11日 参加者:光島、今村、高内 場所:ウッドノート コーヒーとカフェが大好きだという光島さんが古くから通う喫茶店にお茶をしに行く。東京都渋谷公園通りギャラリーでのプレイベントのワークショップについて話し合う。(今村) ヴァンジ彫刻庭園美術館のワークショップに参加する 実施日:2023年1月22日 参加者:光島、今村 場所:ヴァンジ彫刻庭園美術館 ヴァンジ彫刻庭園美術館にて行われた彫刻をさわって鑑賞するワークショップ(主催:クリエイティブアート実行委員会)に二人で参加した。終わってからも、ずっと手のひらや指先に、大理石の滑らかさやブロンズのひんやりした感覚が残った。ワークショップの後、光島さんは美術館の許可を得て野外彫刻をさわる動画の撮影を行った。その時の動画は本展にて展示している《手でみる野外彫刻》(2023)に使用されている。(今村) スルーネットピンポン体験会 実施日:2024年2月1日 参加者:光島、今村、高内、高野いくの、門あすか 講師:米澤浩一(第15回全国視覚障害者卓球大会 優勝者)、米澤まさ美(音球グレープスメンバー) 場所:京都市障害者スポーツセンター 米澤浩一さんを講師にスルーネットピンポンの体験会を行った。 ぼくが盲学校時代によくやっていた盲人卓球。見える人とも楽しめるスポーツかどうかを試してみた。(光島) 苔庭づくりに参加する 実施日:2024年2月18日 参加者:光島、今村、高内 場所:無鄰菴(むりんあん) 無鄰菴で行われた苔庭作りのワークショップに今村さんを誘って参加することになった。苔と石を並べて箱庭をつくった。庭を鑑賞するのではなく庭をつくるという行為によって、今村さんのインスタレーションにより近づけたかも。(光島) 《触覚のテーブル》ワークショップ 実施日:2024年5月19日、26日 ファシリテーター:光島、今村、ゲストファシリテーター:L PACK. ゲスト(5月19日):伊藤亜紗、白鳥建二 場所:東京都渋谷公園通りギャラリー 本展のプレイベントとして、さまざまな触感の素材でできたテーブルを用いてのワークショップを行った。その記録映像は、交流スペースにて上映中。(今村) →130ページ 木をさわりにいく 実施日:2024年10月11日 参加者:光島、今村、高内 場所:糺の森 前から気になっていたことの一つに「木をさわる」ということがある。森の木をさわることはむしろ苦手としていたのだが、思い切って今村さんを誘うことで新しい発見があるかもしれないなと思い、糺の森に行ってみた。(光島) →M-9 手でみる彫刻コンペティション(2025) 実施日:2025年1月13日 場所:アトリエみつしま Sawa-Tadori 見えない人、見えにくい人が審査員になるコンペがあってもいいのではないか、今村が職場の同僚で画家の高野いくのと会話する中で生まれた企画。 2023年に続いて2回目もアトリエみつしまにて行った。審査は見える人も見えない人も加わりみんなで行い、その後意見交換の場を持った。(今村) 「手でみる彫刻コンペティション」について 企画者:高野いくの 画像 二次元バーコード(省略) 意見交換会 文字起こし 画像 二次元バーコード(省略) 141ページ 謝辞 本展覧会の開催にあたり、ご協力を賜りましたすべての関係者の皆様に、心よりお礼申し上げます。(順不同/敬称略) 今村遼佑 光島貴之 亀井友美(アトリエ みつしま) 高内洋子(アトリエ みつしま) 安達由美子 伊藤亜紗 岩中可南子 インビジブル実行委員会 大西賢太郎 小田桐奨(L PACK.) 鹿島萌子 片山達貴 加藤秀幸 金川あかね 鐘ヶ江歓一 金箱淳一 株式会社高雄木材工業所 カワイハルナ 小林由紀 小山友也 阪中隆文 芝野健太 白鳥建二 高野いくの 高橋耕平 竹中大工道具館 田中みゆき 寺岡海 永井玲衣 中嶋哲矢(L PACK.) 長田典子 中屋敷智生 野村誠 長谷川里江 服部正 樋口健介 ブライアン アムスタッツ 前澤秀登 前谷開 松村宗 溝口紘美 山川秀樹 米澤浩一 米澤まさ美 Sasa-Marie The Anthony Caro Centre 142ページ スタッフクレジット 展覧会 今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチプロジェクト〈感覚の点P〉展 会期:2025年2月15日(土曜日)から5月11日(日曜日) 会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 交流スペース、展示室1、2 主催:東京都渋谷公園通りギャラリー(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館) 出展作家:今村遼佑、光島貴之 企画:アトリエみつしま、今村遼佑、東京都渋谷公園通りギャラリー 展覧会タイトル:高内洋子(アトリエみつしま) 展覧会担当:門あすか(東京都渋谷公園通りギャラリー) 運営補助、アクセシビリティコーディネート:鹿島萌子 協力:金川あかね 広報:勝山晴香、加藤志保、山本千晶(東京都渋谷公園通りギャラリー) 翻訳:ブライアン アムスタッツ(アムスタッツ コミュニケーションズ) オンラインハンドアウト コーディング:土田梓(株式会社アンティオ) アートディレクション デザイン:芝野健太 展覧会ビジュアル アートワーク:カワイハルナ 広報物、ハンドアウト印刷:株式会社ライブアートブックス(株式会社大伸社) 作品輸送、作品展示:ヤマト運輸株式会社 会場施工、作品展示:スーパーファクトリー株式会社 展示照明:合同会社サムサラ 映像展示テクニカルエンジニア:田中信至 記録映像、編集:阪中隆文、小山友也 143ページ カタログ 執筆、編集:門あすか(東京都渋谷公園通りギャラリー) 執筆:今村遼佑、光島貴之、高内洋子(アトリエみつしま) 編集補佐:鹿島萌子 アートディレクションデザイン:芝野健太 翻訳:ブライアン アムスタッツ(アムスタッツ コミュニケーションズ) 撮影:前谷 開[8から93、96から104、106から108、111、140、143ページ、103ページ下の写真を除く]、 前澤秀登[105、113ページ]、佐藤 基[112ページ] *記載のない画像は、東京都渋谷公園通りギャラリー撮影 印刷、製本:株式会社ライブアートブックス(株式会社大伸社) 発行:東京都渋谷公園通りギャラリー(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館) 発行日:2025年11月30日 ©2025 東京都渋谷公園通りギャラリー/アトリエみつしま/今村遼佑/光島貴之/制作者、著者 禁無断転載 画像 渋谷公園通りギャラリーロゴ(省略)