音声コンテンツ配信プログラム
渋ギャラジオ「ふたたび交わるおどろき」
東京都渋谷公園通りギャラリーは、音声コンテンツを配信するプログラム「渋ギャラジオ」を始めます。ギャラリーの学芸員が気になるテーマを設定し、作家や専門家にかぎらず、さまざまな人をゲストに招き、生の声を伝えます。
2023年度は、「ふたたび交わるおどろき」と題した番組をお届けします。2020年に開館後、新型コロナウイルスに翻弄され、ともに歩んだといえるギャラリーの3年間。まずは、そのスタート地点であるグランドオープン記念事業の 展覧会「あしたのおどろき」に改めて目を向け、関わった皆さんをゲストに迎えて、この3年間の歩みを一緒にふりかえります。また、番組では、ゲストがギャラリーの「いま」と交差するべく、開催中の展覧会について、それぞれの視点での感想をうかがいます。
時間を経て、ふたたび交わるからこそ出会うあたらしいおどろきを、声にのせてお届けします。当ギャラリーの愛称ともいえる「渋ギャラ」と「ラジオ」を組み合わせた「渋ギャラジオ」。ぜひ気軽にお楽しみください。
■ゲスト
#1.~#4. 末永史尚(美術家、東京造形大学教授)【2023年8月収録】
#5.~#8. 家成俊勝(dot architects共同代表、京都芸術大学教授)【2023年10月収録】
#9.~#12. 福森 伸(社会福祉法人太陽会しょうぶ学園統括施設長)【2024年1月収録】
以下の音声・音楽ストリーミングサービスにてお聞きいただけます。
また、各エピソードの文字起こし情報を本ウェブサイトに掲載いたします。
ゲスト1:末永史尚 (エピソード #1. ~ #4.) |
ゲスト2:家成俊勝 (エピソード #5. ~ #8.) |
ゲスト3:福森 伸 (エピソード #9. ~ #12.) |
ジングル|ottotto「CLAP」 |
この回では、福森伸さんと展覧会「あしたのおどろき」後のコロナ禍や最近のしょうぶ学園 についてふりかえりました。非常事態の中で利用者の皆さんから気づかされたこと、設立50周年を迎えたしょうぶ学園のこれまでの軌跡などについて、おしゃべりしました。福森さんのエピソードは、今回が最終回です。この番組の最後をしめくくるのは、ジングルの楽曲「CLAP」の生演奏です。
この回では、福森伸さんと一緒にたずねた工房について、設置のきっかけや見守る職員としての視点などをうかがいました。そして、展覧会「あしたのおどろき」をふりかえり、出展作家であるnui projectの吉本篤史さん、野間口桂介さん、有村アイ子さんの作品や、中止となってしまったスペシャル・セッション「あさっての音の発見」について、当時を思い出しながらおしゃべりしました。
この回では、福森伸さんと、「木の工房」と「アムアホール」をたずねた様子をお届けします。木づちでたたく音やいろいろな楽器の音がきこえるにぎやかな中で、福森さん、アムアの森館長・福森順子さんと、楽しくおしゃべりしました。
三人目のゲストは、「あしたのおどろき」の出展作家の所属施設であり、予定していたスペシャル・セッションで関わってくださった、鹿児島市にある社会福祉法人太陽会しょうぶ学園の統括施設長である福森伸さんです。福森さんとの収録は、この番組初の出張収録です。この回では、福森さんの自己紹介と、しょうぶ学園にある「布の工房」をたずねた様子をお届けします。皆さんの制作を見学しながら、福森さんと楽しくおしゃべりしました。
1959年、鹿児島県生まれ。鹿児島市にある社会福祉法人太陽会しょうぶ学園統括施設長。同学園創設から10年たった1984年よりしょうぶ学園に勤務、1985年には「工房しょうぶ」を立ち上げ、学園独自のものづくりを目指す。自らも独学で木材工芸に携わりながら、木工、染め、織り、刺繍、陶芸、和紙などの工芸を中心としたそれぞれの工房を設置し、利用者の個性を生かした自由な創作ができる環境を整えていった。特に、1992年に「布の工房」から生まれた刺繍プロジェクト「nui project」における、縫いの糸目や結び目を濃淡さまざまな密度で置き重ねた独創的な作品や、2001年に「心地よい不揃いな音」をコンセプトに結成されたパーカッショングループと叫びのコーラス隊による「otto & orabu」の音パフォーマンスなど、その活動は国内外で注目を集めている。近年は、食や園芸にも関心を広げて、新しい「SHOBU STYLE」として、知的障害のある人のさまざまな表現活動を通じた多岐にわたる活動をプロデュースしている。著書に『ありのままがあるところ』(晶文社、2019年)がある。
この回では、家成俊勝さんと最近のお仕事をふりかえりました。大学での学生との話、dot architectsの個展やヴェネチア・ビエンナーレへの参加などについて、おしゃべりしました。家成さんのエピソードは、今回が最終回です。
この回では、家成俊勝さんと展覧会「あしたのおどろき」後のコロナ禍をふりかえりました。リモート会議の難しさや、仲間と思いついた「パーティーの練習」、農場への展開などについて、おしゃべりしました。
この回では、家成俊勝さんと展覧会「あしたのおどろき」をふりかえりました。山型にもおにぎり型にもみえる特徴的な壁にたどり着くまでの、デザインプランの変遷、こだわり、さまざまな条件のもとでの歩み寄りなどについて、当時を思い出しながら、楽しくおしゃべりしました。
二人目のゲストは、「あしたのおどろき」の会場構成を担当してくださった、大阪を拠点とする建築家ユニットdot architects共同代表の家成俊勝さんです。この回では、家成さんの自己紹介と、収録時にギャラリーで開催していた展覧会、アール・ブリュット2023巡回展「ディア ストーリーズ ものがたり、かたりあう」について、おしゃべりしました。
1974年、兵庫県生まれ。dot architects共同代表、京都芸術大学教授。2004年に赤代武志と建築家ユニットdot architectsを立ち上げ、大阪・北加賀屋を拠点に活動する。建築の計画、設計、施工、使用のいずれの過程においても、自らの身体を使い、材料や人、土地と積極的に交わり、対話し協働することで、関わるすべてのものの可能性を引き出しながら「場」を生み育むことを目指す。他分野の人々との恊働プロジェクトなど、さまざまな企画に携わる。共生の芸術祭「わたしはメモリー」(京都市美術館 別館他、2022年)、同「DOUBLES」(京都府立京都学・歴彩館他、2019年)などアール・ブリュットに関わる会場構成も行う。近年の主な展示には、「第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展」 (日本館、ヴェネチア、イタリア、2023年)、「ドットアーキテクツ展 POLITICS OF LIVING ⽣きるための⼒学」(TOTOギャラリー・間、東京、2023年) などがある。そのほか、舞台美術なども手がける。
この回では、末永史尚さんと最近のお仕事をふりかえり、末永さんが新たに取り組まれたリサーチのプロジェクトなどについて、おしゃべりしました。末永さんが詳しいカレーのお話もうかがっています。末永さんのエピソードは、今回が最終回です。
この回では、末永史尚さんと展覧会「あしたのおどろき」後のコロナ禍をふりかえり、約3年間をどのように過ごしたか、制作や生活の変化などについて思い出しながら、おしゃべりしました。
この回では、末永史尚さんと展覧会「あしたのおどろき」をふりかえり、最初の打ち合わせの場面から、作品のためのリサーチ、展示作業などについて、当時を思い出しながら、楽しくおしゃべりしました。
最初のゲストは、出展作家として参加してくださった、美術家の末永史尚さんです。この回では、末永さんの自己紹介と、収録時にギャラリーで開催していた展覧会「モノクローム 描くこと」展について、おしゃべりしました。
1974年、山口県生まれ。東京造形大学教授。ものとそれが置かれる空間との関係や、モチーフがそれと認識されるための特徴をさぐり、丹念に塗りこめた色面からなる立体的な絵画とその配置で応答する。「日用品をモチーフにした立体絵画」や「ミュージアム・ピース」、組み換え可能な「タングラム・ペインティング」など、多くのシリーズを手がける。近年の展示に、「アートセンターをひらく (第Ⅰ期 第Ⅱ期)」展(水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城、2019-2020年)、「エントランス・ギャラリー vol.3 末永史尚 覚え、ないまぜ」(千葉市美術館1階[ミュージアムショップBATICA、エントランススペース]、千葉、2021年)などがある。また、山口市と東京で活動した「ギャラリー シマダ」の調査に取り組み、その報告展「ギャラリー シマダ アーカイブ展」(Do a front、山口、2022年)ではキュレーションを行い、『現代美術情報 ギャラリー シマダの軌跡』(リマスタ、2023年)を発行した。
otto&orabu