今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト
デザイン:芝野健太
「感覚」についての対話を続ける美術作家・今村遼佑と全盲の美術作家・光島貴之が、作品展示とゲストを招いてのワークショップを行います。本イベントは、2025年2月に開催する展覧会*のプレとして行う、プログラムです。本編となる展覧会では、今村と光島がリサーチを通して新たに制作した作品を展示します。本プロジェクトでは、来場者と共に他者との感覚の違いに触れ、価値観の違いを共有し、多様な世界の在り方から表現の可能性を探ります。
タイトルは、ひとりひとり異なる感覚を、数学の問題に登場する任意の点Pになぞらえています。数学では、任意の点Pに具体的な位置や動きを与えることで、図形の面積など別の値を求めますが、本展では、作品やワークショップを通した交流により、わたしが感じていることと誰かが感じていること、いつか感じたことと今感じていることなど、比較できそうで比較できなさそうな、そんなあいまいな感覚の間合いを探ります。本プレイベントを皮切りに、2月の展覧会に向けてリサーチを重ねていく過程を、ぜひ一緒にご覧ください。
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*展覧会「今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト〈感覚の点P〉展」
本イベントを皮切りに、ゲストを迎えてのリサーチ・プロジェクトを実施し、その記録や成果を共有する展示を行います。本展に先立ち2023年に京都で開催された展覧会「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」の出展作品も一部展示します。
会期:2025年2月から5月(予定) ※詳細は、ウェブサイト他にて随時お知らせします
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・ごあいさつ(東京都渋谷公園通りギャラリー)
・〈感覚の点P〉について(アトリエ みつしま 高内 洋子)
・アーティスト ステイトメント 今村遼佑
・アーティスト ステイトメント 光島貴之
京都府在住。インスタレーション、映像、絵画、テキストなど多様な手法で、生活の中のささやかな出来事を取り上げ、見る人の記憶や感覚に働きかける表現を行っている。2018年より、きょうと障害者文化芸術推進機構が運営するart space co-jin(京都府)にて携わるプロジェクト「アートと障害のアーカイブ・京都」を通して光島と出会う。出展歴は、2011年「ヨコハマトリエンナーレ2011」横浜美術館(神奈川県)、2011年「第5回 shiseido art egg」資生堂ギャラリー(東京都)他、多数。欧州にてアーティスト・イン・レジデンスや在外研修などを経験してきた。コレクション:兵庫県立美術館(2017年)。
《どこかのこと》2021年 サイズ可変 ミクストメディア 撮影:城戸保
《プリペアド・トイピアノ》2023年 サイズ可変 ミクストメディア 撮影:片山達貴(「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展、2023年、アトリエみつしま Sawa-Tadori 展示風景)
京都府生まれ。10歳の頃に失明し、鍼灸を生業としながら、自身の身体感覚を投影した新たな表現手法を探求してきた。テープやカッティングシートを用いた「さわる絵画」の他、「触覚コラージュ」*、「釘シリーズ」など独自の方法で制作する。2020年、バリアへの新しいアプローチを実践する拠点として「アトリエみつしま」を開業。主な出展歴は、2003年「KALEIDOSCOPE 6人の個性と表現」世田谷美術館(東京都)、2019年「MOTサテライト2019 ひろがる地図」東京都現代美術館(東京都)他、多数。コレクション:東京都現代美術館(2019年)他
*鑑賞者は、多様な手ざわりを組み合わせた素材に触れることで、光島が感覚を通して感じた世界をたどる。
光島貴之《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》2023-2024年 サイズ可変 釘、アクリル絵具、ボンド、木片、その他ミクストメディア、協力:株式会社高雄木材工業所、制作協力:アトリエみつしま、撮影:片山達貴(「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展、2023年、アトリエみつしま Sawa-Tadori 展示風景)
光島貴之《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》2023-2024年 サイズ可変 釘、アクリル絵具、ボンド、木片、その他ミクストメディア、協力:株式会社高雄木材工業所、制作協力:アトリエみつしま、撮影:片山達貴(「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展、2023年、アトリエみつしま Sawa-Tadori 展示風景)
展覧会名 | 今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト 〈感覚の点P〉展 プレイベント |
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会期 | 2024年5月19日(日曜日)-26日(日曜日) |
開館時間 | 11時-19時 |
休館日 | 5月20日(月曜日) |
会場 | 東京都渋谷公園通りギャラリー 交流スペース、展示室1・2 |
観覧料 | 無料 |
企画 | アトリエみつしま、今村遼佑、東京都渋谷公園通りギャラリー |
主催 | (公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー |
お知らせ | 【お知らせ(1)】 5月19日(日曜日)と26日(日曜日)の14時から16時まで、会場では、《触覚のテーブル》ワークショップをおこないます。 ワークショップで使用中は、《触覚のテーブル》をさわって鑑賞いただくことができません。ご来場の際には、ご注意ください。 【お知らせ(2)】 5月19日(日曜日)14時から16時まで、会場では、《触覚のテーブル》ワークショップの記録撮影を、動画および静止画にて行います。 |
詳細は各イベントページにて随時お知らせいたします。
「今村遼佑×光島貴之〈感覚の点P〉展 プレイベント」
ファシリテーター:出展作家・今村遼佑、光島貴之+ゲストアーティスト・L PACK.
さわり心地の異なる様々な素材が一体となった《触覚のテーブル》を囲み、素材にふれながら、さわり心地をヒントに、いろいろなテーマでワークをします。
「今村遼佑×光島貴之〈感覚の点P〉展 プレイベント」
ナビゲーター:白鳥建二(全盲の美術鑑賞者、写真家)
展示室で作品を囲み、会話を楽しみながらグループで鑑賞します。