
| 基本情報 | 見どころ | 出展作家 |
「ご自愛」や「セルフケア」など、自分をいたわり、気にかけることへの関心が、ここ数年の間で高まっています。とはいえ、日々、見聞きするニュースや人間関係、様々なことに翻弄されるなかで、自分の調子をととのえる方法を理解し、実践できているという人はそれほど多くないのではないでしょうか。
この展覧会では自分をケアする方法の一つとして心の声をきくことに焦点をあて、アール・ブリュットと現代美術の作品からそのヒントを探ります。
自然との関わりや日常のなかから紡がれる表現、自分自身の心地よさをもとに制作する作家を紹介します。何かを残したい、つくりたいという欲求や、いつの間にかそうしているといった衝動を素直に受け入れ、制作に向かっていく姿勢は、自分の心の声をきくとはどういうことなのか考えるヒントとなるでしょう。何かを表現すること、そこから何かを受け取ること、その循環が、それぞれの人にとって自分と向き合う時間となることをめざします。
| タイトル | 心の声をきく わたしを生きる術(すべ) |
|---|---|
| 会場 | 東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室 1・2 |
| 会期 | 2026年6月27日 (土) ー 8月30日 (日) |
| 開館時間 | 11:00~19:00 ※8月の金曜日(7、14、21、28日)は、夜間特別開館につき21時まで開館 |
| 休館日 | 月曜日(7/20は開館)、7/21 |
| 入場料 | 無料 |
| 出展作家 | 稲田萌子、植本一子、志村信裕、吉田雅美(五十音順) |
| デザイン・ イラストレーション | 惣田紗希 |
| 主催 | 東京都渋谷公園通りギャラリー(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館) |
「セルフケア」をテーマに、描く動作を楽しむことから生まれる円環や点・線のドローイング、木漏れ日など日常の中の風景を映し出す映像インスタレーション、決まった形式であるがゆえに日々の小さな変化が現れる日記、エッセイや写真を通して自身と向き合う過程を綴った作品など、鑑賞していて心地よさが感じられる作品、日常を省みるきっかけをくれる作品を紹介。マインドフルネスやジャーナリングといった、セルフケアにまつわる実践にも通じる作品は、鑑賞者に、自分をいたわり「心の声をきく」ための新たな視点をもたらします。
丸みを帯びた什器やカーテン等で空間を仕切り、やわらかな雰囲気のなかで、ゆっくり過ごせる空間づくりをします。各展示室にはベンチを設置。座りながら、時間をかけて作品を見るもよし、物思いにふけるのもよし。展示室で過ごすひとときが、渋谷の喧騒を離れ、やすらぐ空間で自分と向き合う時間となることを目指します。

稲田萌子《無題》2019年
画像提供:クラフト工房 La Mano
1985年、京都府生まれ。2003年より、クラフト工房 La Mano(東京都町田市)に所属。色鉛筆のこすれる音や感触を楽しむように、時に童謡を口ずさみながら、ゆったりとしたリズムに身を任せるようにして円や線を描く。その時々の好きな動きをもとにした、稲田の感覚的な心地よさによって生まれる作品は、まるで繭のような柔らかさと光をたたえている。

植本一子《ここは安心安全な場所》より 2025年
1984年、広島県生まれ。現在、東京都を拠点に活動。2003年、キヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞し、写真家としてのキャリアをスタートさせる。2013年より自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げ、一般家庭の記念撮影をライフワークとしている。写真家としての活動のほかに、自らと実直に向き合うように綴られた日記やエッセイを多数発表している。

志村信裕《Dress》2012/2015年
撮影:加藤 健
1982年、東京都生まれ。現在、千葉県香取市を拠点に活動。武蔵野美術大学大学院映像コース修了。身近な日用品や風景を題材とした映像インスタレーションをはじめ、その場所の歴史や記憶を浮かび上がらせるサイトスペシフィックな作品を数多く手がける。近年はドキュメンタリーの手法を取り入れ、見落とされてきた社会問題や歴史に焦点をあてる映画/映像作品を制作している。

吉田雅美 朗読する様子(2026年3月) 撮影:植本一子
1982年、東京都生まれ。社会福祉法人しらかばの会 たてしなホーム(長野県北佐久郡立科町)で工芸班に所属。工芸班の活動の時間には、好きな文章の朗読を行う。また、日記を書くのが幼少期からの習慣という吉田は、食事や作業の後、自身の行動をノートに記録する。日記には、その日にあったことや食べたものについて記されており、吉田の日常が浮かびあがってくるものである。