イベント概要
日 時:2021年8月29日(日)①11:30~12:30 ②14:00~15:00 ③15:30~16:30
会 場:東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2
参加費:無料
参加者:①3名 ②3名(うち、聞こえない方1名) ③3名(うち、聞こえない方1名)
主催:東京都、東京都渋谷公園通りギャラリー
ファシリテーター:一般社団法人タップタップラボ
タブレット端末に書いた文字でコミュニケーションを図りながら作品鑑賞を行なうワークショップを開催しました。各回、特性に関わらず様々な方にご参加いただけました。
今回は、展示作品より、香川定行《チチヤス D51 中方 箱電》と阿山隆之《しまうま》、佐藤朱美《妖精たちのいたずら》と門山幸順《カニギター》の4作品を鑑賞しました。
【ワークショップの流れ】
(ウォームアップ)
ワークショップ説明、自己紹介タイム
・タブレット端末の操作方法確認
・筆談以外のコミュニケーションのルールを共有
(例)「発言がある時は挙手」、「他の人の意見に共感した時は親指を上げる」
(鑑賞)
(1)個々人で作品をじっくり見てみる
(2)ファシリテーターからの問いかけ(自由に作品を読み解き、作品から空想をふくらませる)
(3)参加者の答えを受けて他の参加者同士やファシリテーターを交え筆談でやりとりする
下記「 」内は、ファシリテーターと参加者の筆談による鑑賞の中から一部抜粋したやりとりです。
香川定之《チチヤス D51 中方 箱電》(2010年-2011年)
何の部屋がある・・?
ファシリテーター:
「まずは作品をじっくり見てみましょう」
「この絵の中で気になったところはどこですか?指をさして教えてください」
参加者A:
(作品の右下の部分を指さす)
参加者B:
(作品の下部分を指さす)
ファシリテーター:
「筆談タイム 気になった場所をもう一度指さしで示してから、理由を見せてください」
参加者A:
(作品の右下部分を指さしながら)「何の部屋があるのか気になった。トイレの隣に何がある・・?」
ファシリテーター:
「何があると思いますか?」
参加者B:
「下に階段がある」
参加者A:
「多分物置?ピンク色のところも階段?」
ファシリテーター:
「水色のところは?」
参加者C:
「水道関係とか?」
ファシリテーター:
「作品の中の線路はどこからどこにつながると思いますか?」
「□から□と、その理由を筆談で教えてください」
参加者D:
「家から家」
ファシリテーター:
「その先は?」
参加者D:
(作品の端から上を指さして)「誰かと誰か(がつながっている)」
ファシリテーター:
「同じような家がある?」
参加者E:
(線路が途切れているところを指さしながら)「どこにも繋がっていない」
ファシリテーター:
「往復している?」
参加者E:
(うなずく)
阿山隆之《しまうま》(2012年)
作品から感じた雰囲気、印象は?
ファシリテーター:
「まずはじっくり見てみましょう」
「作品から感じた雰囲気、印象は?次の中から、近いと思う言葉を指さして教えてください」
「優しい、冷たい、明るい、暗い、楽しい、寂しい、軽やか、重い」
参加者A:
(「明るい」を指さし)
参加者B:
(「楽しい」を指さし)
【別の回では・・】
参加者D:
(「軽やか」を指さし)
参加者E:
(「楽しい」を指さし)
ファシリテーター:
「なぜそう感じたのでしょう?選んだ言葉と、その言葉を選んだ理由を筆談で教えてください」
「筆談タイム 選んだ言葉と、その理由は?」
参加者A:
「しまうまの表情が笑っている。しまの下にピンクや赤や黄色が見えて明るさを感じる」
参加者B:
「音符がたくさんあるから」
【別の回では・・】
参加者D:
「透けている感じがある。音符が浮いている」
参加者E:
「ト音記号の渦巻きが多くて楽しい」