展覧会概要 | 出展作家 | 巡回展情報 | 関連イベント |
本展では、独自の発想や表現方法により、近年国内外で注目される6名のアール・ブリュットの作家を、都内3ヶ所を巡回して紹介します。
身の回りにあるものを即興的に組み合わせてできる創作物や、ものづくりの作法・思考法をあらわす「ブリコラージュ」ということばがあります。手元にある日常品や偶然そこにあったもの、一度は捨てられたものなどが、従来の用途や役割から離れて転用されることで、新たな創造へとつながるのです。
作家たちの「ブリコラージュ」が生み出す、ありふれたものの思いがけない姿形。そこには作家それぞれの人生の手跡が色濃く残されています。かれらの作品と遭遇し、既に知る何かと新たに出会い、唯一無二の必然が織りなす作り手の「生きる方法」にもふれる機会となれば幸いです。まだ見ぬ既知との遭遇をお楽しみください。
タイトル | アール・ブリュット2025巡回展 既知との遭遇 自伝的ブリコラージュの世界へようこそ! |
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会場と会期 | <第1会場>東京都渋谷公園通りギャラリー
2025年9月27日(土)- 12月21日(日) 11:00~19:00 [休館日]月曜日(10/13、11/3、11/24は開館)、10/14、11/4、11/25 <第2会場>プリモホールゆとろぎ(羽村市生涯学習センター)展示室 2026年1月15日(木)- 1月25日(日) 10:00~17:00 [休館日]月曜日 <第3会場>板橋区立成増アートギャラリー 2026年1月31日(土)- 2月9日(月) 11:00~18:00 会期中無休 <出張イベント>八丈町多目的ホールおじゃれ 2025年12月6日(土)13:30‐15:30 |
観覧料 | 無料 |
出展作家 | 井口 直人、嶋 暎子、 舛次 崇、 武田 拓、 鶴川 弘二、納田 裕加 *五十音順 |
音声ガイド | 瀬戸康史(俳優) |
会場構成 | tamari architects |
グラフィック・デザイン | homesickdesign |
主催 | 東京都、(公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー |
協力 | 羽村市、八丈町教育委員会 |
後援 | 板橋区 |
1971年 三重県生まれ。コピー機に自身の顔と身の回りにあるお気に入りの品を配置し、動きをつけることで揺らぎのあるポートレート写真を撮影している。施設スタッフとのやりとりで生まれた独自の表現は22年以上続く日課となった。今では施設への来訪者との即興的な協働による作品へと展開している。近年の主な展示に「ひらいて、むすんで」(岡崎市美術博物館[愛知]2024年)などがある。
井口直人《無題》2018年、さふらん生活園蔵
1943年 東京都生まれ、板橋区在住。仕事を引退後、独学で習得してきた切り絵や貼り絵、コラージュの創作に専念する。家事や介護を終えた深夜にコツコツと創作を続けてきた。広告チラシから住宅や家具、果物、宝石といった生活の地続きにあるモチーフを切り抜き、一枚一枚貼り合わせた高密度なコラージュ作品を制作している。主な展示に、「日曜の制作学」(鞆の津ミュージアム[広島]2023年)などがある。
嶋暎子《明日に向かって撃て》2022年、作家蔵
1974年 兵庫県生まれ、2021年没。パステルを何度も塗り重ね、厚みと動きを感じるマチエールの絵を描く。大胆な構図と配色、舛次独自の眼差しによって、ありふれた日用品に内在するフォルムの美しさを喚起させる。主な展示に、「アール・ブリュットJAPONAIS」(アル・サン・ピエール美術館[フランス・パリ]2010年)、個展「舛次崇 静かなまなざし」(兵庫県立美術館・ギャラリー棟[兵庫]2021年)のほか、国内外での展示及び収蔵作品が多数ある。
舛次崇《きりん 3》2009年、
社会福祉法人一羊会 すずかけ絵画クラブ蔵
1988年 山形県生まれ。割り箸を牛乳パックに詰める作業が発展し、約2か月かけて最大2メートルを超える作品全8点が完成した。日常的に使っては捨てられる割り箸がうねりながら蘇り、木の姿へと回帰する過程を思わせる。重力に反した造形には有機的なエネルギーが宿っている。近年の主な展示に、「ポコラート世界展『偶然と、必然と、』」(アーツ千代田 3331[東京]2021年)などがある。
武田拓《はし》2010年、作家蔵
1973年 兵庫県生まれ。紙面に点在する無数の赤い丸は、油性ペンをにじませインクが浸透してできた染みである。点の隙間を浮遊するかのように、デフォルメされた文字や数字、聞こえてきた音や言葉、自身の感情が書き込まれ、創作の静かな時間と日常のひとこまを想像させる。近年の主な展示に、「アール・ブリュット -日本人と自然- BEYOND」(ボーダレス・アートミュージアムNO-MA[滋賀]2022年)などがある。
鶴川弘二《無題》2013-2019年頃、
社会福祉法人明桜会 すたじおぽっち蔵
1966年 埼玉県生まれ。アトリエで廃棄される糸や布の切れ端を拾い集め、巻き固めた「のうだま」と自身で名付けたオブジェをつくっている。やわらかな線が重なり合い、繭や人型のフォルムが生まれる。カラフルで生き生きとした色合いも相まって、今にも動き出しそうな生命感にあふれている。近年の主な展示に、「Outsider Art Fair in New York 2025」(メトロポリタン・パビリオン[ニューヨーク]2025年)などがある。
納田裕加《のうだま》2017年、
社会福祉法人みぬま福祉会 工房集蔵
全会場において、無料でお聴きいただけます。
1988年5月18日生まれ、福岡県・嘉麻市出身。2005年にデビュー。舞台『関数ドミノ』で第72回文化庁芸術祭演劇部門新人賞受賞。映画『愛なのに』にて、第44回ヨコハマ映画祭で主演男優賞を受賞するなど活躍。近年の出演作に、ドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』、『119エマージェンシーコール』、映画『ドールハウス』など。
ライフワークにもしているデジタルアートを活かし、地元・嘉麻市との地方創生活動「SETO×KAMAプロジェクト」にて、オリジナルキャラクター「カマシカちゃん」を考案・制作、23年にはアニエスベーとコラボしたLINEスタンプを手掛けるなど、多彩なアートの才能にも注目が集まる。
大阪、中津を拠点に活動する2022年に設立された建築設計ユニット。建築とランドスケープの設計のみならず、ものづくりや場づくりの実践を通して、まちと繋がるプロセスやその中で起こるダイナミズムを大切にしている。「設計・つくる・つかう」を横断的に捉え、複数の異なる事柄を受け入れる多孔的な姿勢と実際的な手触りを建築設計に取り入れている。2022~2024年に開催された「共生の芸術祭」(京都)の会場構成を担当。
(左から)寺田英史、的場愛美(tamari architects)
タイトル | アール・ブリュット2025巡回展 既知との遭遇 自伝的ブリコラージュの世界へようこそ!【第1会場】 |
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開催日時 | 2025年9月27日(土)ー12月21日(日) 11:00~19:00 |
休館日 | 月曜日(10/13、11/3、11/24は開館)、10/14、11/4、11/25 |
会場 | 東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2 |
観覧料 | 無料 |
主催 | 東京都、(公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー |
タイトル | アール・ブリュット2025巡回展 既知との遭遇 自伝的ブリコラージュの世界へようこそ!【第2会場】 |
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開催日時 | 2026年1月15日(木)ー1月25日(日) 10:00~17:00 月曜休館 |
会場 | プリモホールゆとろぎ (羽村市生涯学習センター)展示室 〒205-0003 東京都羽村市緑ヶ丘1丁目11−5 |
観覧料 | 無料 |
主催 | 東京都、(公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー |
協力 | 羽村市 |
タイトル | アール・ブリュット2025巡回展 既知との遭遇 自伝的ブリコラージュの世界へようこそ!【第3会場】 |
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開催日時 | 2026年1月31日(土)ー2月9日(月) 11:00~18:00 会期中無休 |
会場 | 板橋区立成増アートギャラリー 〒175-0094 東京都板橋区成増3丁目13−1 アリエスビル3F |
観覧料 | 無料 |
主催 | 東京都、(公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー |
後援 | 板橋区 |
タイトル | アール・ブリュット2025巡回展 既知との遭遇 自伝的ブリコラージュの世界へようこそ!【出張イベント】 |
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開催日時 | 2025年12月6日(土) 13:30~15:30 |
会場 | 八丈町多目的ホールおじゃれ 〒100-1401 東京都八丈町大賀郷2551−2 |
参加費 | 無料 |
主催 | 東京都、(公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー |
協力 | 八丈町教育委員会 |
※第1会場[東京都渋谷公園通りギャラリー]のみで実施します。
上記イベントのほか、「やさしい日本語」を使った鑑賞ガイド「まめガイド」の配布を予定しています。
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