東京都美術館との連携プログラム「ダンス・ウェル」

事業報告
デザイン:中北隆介 イラスト:三好 愛

「ダンス・ウェル」とは?
「ダンス・ウェル」は、イタリアのバッサーノ・デル・グラッパ市にあるCSC現代演劇センターの主宰により始められた、パーキンソン病と共に生きる方を主な対象に子供から大人まで一緒に参加でき、美術館などの芸術空間で実施している芸術活動です。ダンスの決まった形があるわけではありません。身体が感じるままに表現する動きには正解も不正解もありません。活動中は、参加者は「ダンサー」と呼ばれ、その時だけは病気や社会的な役割から解放され、全員等しくなれる時間でもあります。

東京都美術館では、2019年から「ダンス・ウェル」を継続的に実施しています。この渋谷でも2024年から取り組みを始めました。その記録をこちらのページでご紹介します。

作品から受けとるイメージ

2024年10月28日(月)ギャラリーの休館日を利用し、作品展示のある空間で実施しました。アール・ブリュット2024巡回展「抽象のラビリンスー夢みる色と形ー」の迷路のような会場と出展作家7名の自由で想像をかきたてる作品から思い思いに感じとった感覚を身体で表現しました。

アール・ブリュット2024巡回展「抽象のラビリンスー夢みる色と形ー」

ホワイトキューブの空間 テーマは”街”

2025年1月18日(土)の昼下がり、展覧会前の作品のない空間に普段は展示壁に塞がれている窓が現れ、自然光が差し込む中実施しました。白い壁、窓から望む渋谷の街、そこを行き交う人々などからインスピレーションを受けた構成でプログラムは進められました。壁に投影された自分の影を感じたり、光に向かって動くことで生まれる影のかたちをたのしんだり。最後は、参加者がスケッチした渋谷の街の風景をそれぞれに表現して会場全体が渋谷になりました。

開催概要  東京都美術館との連携プログラム「ダンス・ウェル」
日時:2024年10月28日(月)11:00-12:30、2025年1月18日(土)14:00-15:30
会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1、2
参加費:無料
ダンス・ウェル講師:東野祥子(振付家、演出家、ダンサー、ANTIBODIES Collective代表)、白神ももこ(振付家、演出家、ダンサー、ダンス・パフォーマンス的グループ「モモンガ・コンプレックス」主宰)、長澤あゆみ(ダンス・アーティスト)、酒井直之(ダンサー、映像作家)
主催:東京都渋谷公園通りギャラリー(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館)

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