山羊は手紙を待ちながら、待たれながら。

とどく 「とどく」田中義樹

「ブログは終わる。とどくはつづく。」

今このブログを三重県から書いています。「伊勢市クリエイターズワーケーション」という企画で一週間ほど三重県の二見浦の旅館に泊まっていました。伊勢に滞在して滞在記を書けばあとは何をしていてもいいという企画なのですが、自分は旅館で昔の文豪がごとく、仕事をしていました。ちなみに今はワーケーションも終わったので、同じ三重県の津市の実家に顔を出しています。このブログは家の近くの喫茶店で書いているのですが、大学生の時に教育実習で帰ってきた時も同じ喫茶店で研究授業の指導案を書いていました。

そして今回のこの「とどく」のブログが最終回です。3月31日に3人の作家が揃って最終回のブログを公開することになりました。そうなると何か特別なことを書かなくてはいけないのではという気になってきます。
ブログは終わりといえど子供たちに手紙を送ったり、もらったりはまだ続いています。返事が来る限りは続けばいいなという感じで、のんびり続いていきます。
思い返してみれば、この企画が始まった時はものすごく気合を入れて最初の手紙を書いたけど返事が長く来なくて落ち込んでいた気がします。それがもう2年半以上前のことなので時間が経つのは早いものです。その頃、コロナで展示という展示の仕事が消えてなくなった自分はこの「とどく」の展示を超気合入れて頑張ろうとしていました。手紙にも力が入っていましたが、時間が経つにつれてどんどん肩の力が抜けて自然な手紙になっていったのでよかったです。と思っていたらこの前、漫画を描いているという子から気合の入った漫画が手紙で届きました。(しかも生原稿で8ページ!)
こちらも肩の力を入れまくった漫画を描いて送ってやろうと思います。プロの力を大人気なく見せつけてやりたいです。

そういえば今月の13日から屋内でのマスク原則着用というのがなくなって、自由ということになったのですね。花粉があまりにも酷くてマスクを外そうという気が全く起きませんが、コロナが始まりたての頃マスクがどこにも売ってなくて、布マスクを自分で縫うのがブームだった頃が懐かしいです。「とどく」が始まってから終わるまでの間のいろいろなことが懐かしいです。

それと「とどく」の記録集が届きました。最初のキックオフのオンライントークから展覧会の記録まで網羅してますので、よかったら読んでみてもらいたいです。活動が印刷物になるとやっぱりテンションが上がりますね。ネットを使い出す大学生まではほとんどすべての情報を漫画とか雑誌とか印刷物で得ていたので、印刷物に対する尊敬が高いのかもしれません。デジタルネイティブだとそんなことはないのかもしれません。

最後、成果展のモチーフにもなったヤギさんのイラストで締めようと思います。この企画に関わってくれたすべての方に感謝を込めて。楽しかったです!

【文・画像提供:田中義樹 2023年3月20日】

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