山羊は手紙を待ちながら、待たれながら。

「とどく」田中義樹

「子供の家に行ったお話」

本当だったら4月中に書くはずだった報告のブログを、今書いている次第でございます。
みなさまこんにちは。GWは楽しみましたでしょうか。自分はずっと仕事的なものをしていました。別に美術作家というのは自由業ですのでわざわざGWに休まなくても、
休もうと思えばいつだって休めるのですが散歩に行こうが映画館に行こうが常に何かしらアイデアを考えていないといけないので休みにも休めている気がしません。きっと世の作家というものは大体そうなのでしょう。
前置きはここまでで報告を書いていきたいと思います。

手紙のやりとりもぽつりぽつりと続きつつ、実は4月にギャラリーの担当者の方と子供の家を訪問しました。訪問といっても手紙のやりとりをしている子たちと会うのではなくて、窓口になってくださっている角能さんとお話しするためでした。
手紙のやりとりだけでは、どうしても子供たちがどういう生活をしているのかイメージできず気になります!成果展も近いしもう少しイメージを膨らませたい。というようなことを小川さんに話したら、子供の家を訪問して知っておきたいことは聞いてみたらどうだいということになったのです。

当日、角能さんに子供の家の施設のことや、子供たちの生活、最近の児童養護の話まで色々と聞くことができて、手紙によく書いてあるけどイメージできなかった言葉や情景の解像度が一気に上がりました。メガネをかけて急に視力が上がった感じと言いましょうか。なので訪問できて本当によかったです。
わざわざ時間を作ってお話をしてくれた角能さんにはとても感謝しています。1年以上前にしたトークショーの時以来に会ったのでものすごくお久しぶりという感じでした。
子供の家の図書室でお話を伺ったのですが、文学系の本以外にも最新の漫画とかがかなりあって子供たちが新しい漫画の話を手紙でよくしてくれる理由がわかりました。新しいやつ以外にも「スラムダンク注1」とか「カードキャプターさくら注2」とかもありました。
帰りに外に出ると子供の家のグラウンドで子供たちがバスケットをしていました。本当は、やりとりしている子たちに「僕だよ〜!」と言いたかったですが、会わずにやるプロジェクトなので会わずに何も言わず去りました。企画とはいえ切なさがありましたね。

その時のことを思い出して描いて今回のブログのイメージ画像としておきます。
それではみなさままた!

【文・画像提供:田中義樹 2022年5月6日】



注1『SLAM DUNK』(スラムダンク) 作者:井上雄彦 出版社:集英社 
注2『カードキャプターさくら』 作者:CLAMP 出版社:講談社

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