今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト
〈感覚の点Ｐ〉展
2025年2月15日(土) ～ 5月11日(日)
〈感覚の点Ｐ〉展 プレイベント 会場風景（画像手前：今村遼佑、光島貴之《触覚のテーブル》2024年、画像奥：光島貴之《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》2023-2024年）撮影：前谷開
美術作家・今村遼佑と全盲の美術作家・光島貴之による作品展示と、感覚をめぐるリサーチの記録を報告・展示する展覧会を開催します。
これまで二人は、感覚についての対話を続ける中で、個々の美術作家としての感覚の違いに注目し、そこから生まれる新たな表現を探ってきました。このたび、東京都渋谷公園通りギャラリーでは、この活動を、より多くの方と共有する場へと開くことを試みます。その第一歩として2024年5月に開催したプレイベントでは、今村と光島の作品展示の他、ゲストを招いて参加者とともに、ふれて鑑賞する二人の共同作品《触覚のテーブル》を用いたワークショップを行いました。続く本展では、これまでのリサーチの報告や新たに制作した作品の他、会期中に参加型のプログラムを実施します。※詳細は、本ページにて、随時更新します。
タイトルの〈感覚の点Ｐ〉は、数学の問題に用いられる「任意の点Ｐ」をヒントにしています。数学では、ある座標を任意の点と仮定することで、図形の面積など別の値を求めますが、本展では、この「任意の点Ｐ」を「ある人が持つ独自の感覚」になぞらえ、ひとりひとり異なる感覚を通して、多様な世界の在り方にふれてみたいと思います。
リサーチの記録はこちらから
「往復書簡」https://imamuraryosuke.info/kankakunohate/
基本情報
| 展覧会名 | 今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト 〈感覚の点Ｐ〉展 |
|---|---|
| 会期 | 2025年2月15日（土）～5月11日（日） |
| 開館時間 | 11:00～19:00 |
| 休館日 | 月曜日 （2月24日、5月5日は開館)、2月25日、5月7日 |
| 会場 | 東京都渋谷公園通りギャラリー 交流スペース、展示室１・２ |
| 観覧料 | 無料 |
| 出展作家 | 今村遼佑、光島貴之 |
| 企画 | アトリエみつしま、今村遼佑、東京都渋谷公園通りギャラリー |
| 主催 | （公財）東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー |
出展作家
今村遼佑（いまむら りょうすけ）1982‐
京都府在住。インスタレーション、映像、絵画、テキストなど多様な手法で、生活の中のささやかな出来事を取り上げ、見る人の記憶や感覚に働きかける表現を行っている。2018年より、きょうと障害者文化芸術推進機構が運営するart space co-jin（京都府）にて携わるプロジェクト「アートと障害のアーカイブ・京都」を通して光島と出会う。出展歴は、2011年「ヨコハマトリエンナーレ2011」横浜美術館（神奈川県）、2011年「第5回 shiseido art egg」資生堂ギャラリー（東京都）他、多数。欧州にてアーティスト・イン・レジデンスや在外研修などを経験してきた。コレクション：兵庫県立美術館（2017年）。
《どこかのこと》2021年 サイズ可変 ミクストメディア 撮影：城戸保
《プリペアド・トイピアノ》2023年 サイズ可変 ミクストメディア 撮影：片山達貴（「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展、2023年、アトリエみつしま Sawa-Tadori 展示風景）
光島貴之（みつしま たかゆき）1954-
京都府生まれ。10歳の頃に失明し、鍼灸を生業としながら、自身の身体感覚を投影した新たな表現手法を探求してきた。テープやカッティングシートを用いた「さわる絵画」の他、「触覚コラージュ」*、「釘シリーズ」など独自の方法で制作する。2020年、バリアへの新しいアプローチを実践する拠点として「アトリエみつしま」を開業。主な出展歴は、2003年「KALEIDOSCOPE 6人の個性と表現」世田谷美術館（東京都）、2019年「MOTサテライト2019 ひろがる地図」東京都現代美術館（東京都）他、多数。コレクション：東京都現代美術館（2019年）他
*鑑賞者は、多様な手ざわりを組み合わせた素材に触れることで、光島が感覚を通して感じた世界をたどる。
光島貴之《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》2023-2024年 サイズ可変 釘、アクリル絵具、ボンド、木片、その他ミクストメディア、協力：株式会社高雄木材工業所、制作協力：アトリエみつしま、撮影：片山達貴（「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展、2023年、アトリエみつしま Sawa-Tadori 展示風景）
光島貴之《さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より》2023-2024年 サイズ可変 釘、アクリル絵具、ボンド、木片、その他ミクストメディア、協力：株式会社高雄木材工業所、制作協力：アトリエみつしま、撮影：片山達貴（「今村遼佑×光島貴之〈感覚の果て〉」展、2023年、アトリエみつしま Sawa-Tadori 展示風景）
